医療法人社団 海仁 海谷眼科 海谷 忠良 理事長・院長

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QOVを高め、QOL向上につなげる

【かいや・ただよし】 1971 新潟大学医学部卒業 同医学部附属病院眼科学教室 1974 秋田赤十字病院 1976聖隷浜松病院 1990 同副院長 1998 海谷眼科開院同院長 2000 医療法人社団海仁設立 同理事長

 海谷眼科は最先端の医療機器を用い白内障や緑内障、レーシックなど眼科疾患にかかわるあらゆる手術を年間3000件強実施している眼科専門医院。海谷忠良院長に話を聞いた。

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◎最先端技術の導入

 19年前、開院した当時に求められていた「QOV」(視力の質)と現在の「QOV」は大きく異なります。

 白内障手術を例に挙げると以前は濁りを取り除き人工レンズに変えることで見えるようになるという開眼手術の意味合いが強かったのですが、近年ではより良い視力の質の向上が求められる屈折矯正手術として術後の精度を求められるようになりました。

 より良い視力を獲得し生活の質を向上させたいというニーズに応えるためには、患者様一人ひとりに合った最適な治療を選択していかなければなりません。そのためにも当院では常に最先端の技術を積極的に導入し、選択の幅を広げています。

 具体的に言うと眼内レンズは乱視機能の無い単焦点レンズを使用するのが一般的ですが、当院では適応のある患者様には乱視矯正機能のついた単焦点トーリックレンズを積極的に使用し、より良い見え方を追求しています。その使用比率は6年前の導入当時で全体の約10%、現在は約40%を占めています。

 また適応とご希望により二焦点および二焦点トーリック、三焦点および三焦点トーリックレンズといった多焦点眼内レンズを選択することもできます。これらのレンズにより術後の眼鏡使用頻度を軽減することが期待できます。多焦点レンズを希望される患者様は年々増加しており、当院では約20人に1人の割合で多焦点レンズが選択されています。

 検査機器や手術機器も最先端のものを取りそろえています。

 白内障手術のイメージガイドシステム「ベリオン」は白内障手術前に角膜や結膜の血管情報を読み取ります。それらの情報をもとに、角膜の切開位置や乱視矯正眼内レンズを挿入する位置のガイドを手術中の顕微鏡下に投影します。

 正しい位置にレンズが挿入されているか確認することができ、術後の軸ずれを防ぎます。より精度の高い手術が可能となり、乱視矯正効果の向上につながっています。

 「レンズエックスレーザー」はフェムトセカンドレーザーを用いる白内障手術装置です。当院は多焦点眼内レンズ手術を中心に使用しています。

 レーザー照射によりミクロンレベルの切開精度と均質性を実現します。これまでは術者の技量や経験に依存していた切開などの手術工程の一部を「レンズエックスレーザー」による手技に置き換えることで高精度かつ再現性の高い手術が可能になります。

 私たちは患者様のQOVを高め、QOL(生活の質)の向上に貢献することを一番大切に考えています。今後も最先端の眼内レンズや医療機器への設備投資が必要不可欠だと考えています。

◎基本姿勢は「患者様主体の医療」

 しかし、私が経営よりももっと重視しているのは「患者様主体」の姿勢です。

 最新医療機器の購入のほかにも医師は眼科疾患の各分野のスペシャリストがそろっていますし、院内の取り組みを紹介する公開講座も開催しています。

 あくまでも患者様主体の医療を提供するのが私たちの基本姿勢です。

◎夢の原点

 1971(昭和46)年に新潟大学医学部を卒業後、眼科医として経験を積み1976(同51)年に聖隷浜松病院に赴任しました。

 聖隷浜松病院勤務時代に超音波白内障手術の研修で渡米しました。

 その際、マイアミ大学の眼科専門施設「バスコム・パーマ眼科研究所」を見学しました。「いつの日か日本にもこんな総合眼科施設をつくりたい」と思ったものです。

 帰国後、聖隷浜松病院で眼科の診療体制充実に力を入れました。就任当初、眼科は医師1人、看護師1人体制でベッドはありませんでした。それを22年の勤務で外来スタッフ50人、ベッドを60床にまで拡大。診療体制整備に成功したと思っています。

 そして、さらなる夢の実現のために独立を決意し、1998年に当院を開院しました。

 開院して良かったと思うのは自らの権限で理想を実現できる点です。もちろん物事の決断をしなければならず責任は重くなりますが、勤務医時代とはまた違う充実感があります。

 当院は来年20周年を迎えます。私がこうして夢を追求してこられたのも妻や家族の支えがあったからこそだと思います。とても感謝していますね。

◎院内環境改善のために

 当院では患者様からの声を集めるために「叱咤(しった)激励・質問箱」を設置。患者様からの指摘があれば、改善し、院内に掲示するようにしています。

 例えば「会計待ちが長い」という指摘があれば「効率化を図るため自動精算機を導入」など対応事例を報告しています。

 また患者様に快適に受診してもらうために「患者様支援課」の職員を待合室に配置しています。

 お迎えやお見送り、当日の検査内容などを記載した受診票のお渡しと説明などのほか、患者様の訴えを聞き取り、問題の改善に努めるようにもしています。

 患者様からの要求は年々高まってきていると感じています。それは当院への期待の表れ、叱咤という名の激励だと受け止めています。

 その声を真摯(しんし)に受け止めて、院内環境を改善していくことが重要だと感じています。

 その結果、信頼を得て、多くの方に安心して通院していただける良い循環にしていけたらと思いますね。

◎本当の接遇とは

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 接遇サービスの向上にも力を入れています。

 日本旅館の接遇はきめ細かで、常にお客様の目線に立っていて毎度のことながら感激させられます。私は感激がない接遇は本当の接遇とは言えないと思います。

 県内だけでなく、県外から時間をかけて来られた患者様に「海谷眼科に来て良かった」と言われるような接遇をすることが理想ですね。

 当院の理念は「海仁」です。開院時に私が制定しました。「海のように広く深い思いやり、慈しみの心が医療には絶対的なもの」とし、この心を「海仁」と名付けました。

 患者様を主体に、海仁の心をもって、患者様のQOVを高めることでQOLの向上に今後も寄与したいと考えています。

ハイ・サービス日本300選を受賞
医療法人社団海仁は2008年にサービス産業で技術革新や人材育成などに取り組む企業を表彰する「第3回ハイ・サービス日本300選」(主催:サービス産業生産性協議会)を受賞。叱咤激励箱の設置や「患者様支援課」の職員配置などの取り組みが評価された。

医療法人社団海仁 海谷眼科
静岡県浜松市中区助信町20-40
TEL:053-476-3388
http://www.kaiya-eyes.com/kaiya/


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