国立大で初!下垂体疾患センター開設

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60床脳神経外科専門医14人

 鹿児島大学病院が3月、下垂体疾患を総合的に診療する「下垂体疾患センター」を開設した。内科、脳神経外科、小児科などが関わる下垂体疾患診療の窓口を一本化することで、患者の利便性を高める狙い。同院によると、全国にある国立大学系病院45院の中で、下垂体疾患のセンターがあるのは鹿児島大学病院が唯一だという。

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藤尾信吾・下垂体疾患センターセンター長

 鹿児島大学病院で診療する下垂体疾患は、視野・視力障害を起こす「非機能性下垂体腺腫」や肥満、高血圧、糖尿病を発症する「クッシング病」、低身長などの原因となる「小児成長ホルモン分泌不全症」など、主なものだけで12種類。

 治療は、内視鏡手術、薬物療法、ホルモン補充療法など、疾患によってさまざまで、手術後のホルモン補充療法など、長期的な治療や経過観察が必要な疾患もある。

 患者の多くは複数の診療科で治療を受ける必要があるが、鹿児島大学病院では各科によって診察日が異なるため、「何回も病院に来るのは大変」などの声もあったという。

 同センターの医師は、脳神経外科3人、糖尿病・内分泌内科3人、小児科2人、産婦人科1人、泌尿器科2人。診療日に複数の医師の診察を受けることも可能にした。

 「どの科を受診したらいいのかわからない」という初診患者や、クリニックなどからの紹介患者も、同センターで受け付け、適切な診療科へつなぐ。

 藤尾信吾・同センター長によると、下垂体疾患の中でもっとも患者数の多い間脳・下垂体腫瘍の年間発生数は全国で約3000人。まれな疾患ではあるが、「MRIで精査すると、国内人口の約5%に下垂体部に何らかの病変が見つかるというデータもある」という。

 近年、国内外で報告が出ている、がん治療で免疫チェックポイント阻害薬を使った人に起こる下垂体炎や下垂体機能低下症の早期発見や早期介入にも積極的に取り組む予定。

 藤尾センター長は「鹿児島大学病院が蓄積してきた下垂体疾患に関わる医療技術を、できるだけ多くの患者さんに提供したい」と話している。

 同病院で診療する下垂体疾患患者数は年間3000人ほど。九州各県から患者が訪れている。間脳・下垂体腫瘍に対する経鼻下垂体手術は年間50〜60件。センター開設後、増加を続けている。

【内視鏡による経鼻下垂体手術】
鼻の入口から約4~5㎝奥の粘膜を2㎝ほど切開し、鼻孔から内視鏡を挿入。脳の深いところにある下垂体腫瘍を取り除く手術。手術時間は2~4時間程度で入院期間は10日前後。出血が少なく、傷痕も残らず侵襲が少ない

下垂体疾患センター(脳神経外科外来)
TEL:099-275-5828


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