九州ホスピタルショウふくおか福祉機器展を開催
「九州発 地域包括ケアで明るい社会」をテーマとした、「九州ホスピタルショウ2016/ふくおか福祉機器展」が福岡国際会議場(福岡市博多区)で開かれた。主催は一般社団法人日本経営協会、九州医療機器団体連合会。
九州地区の医療従事者に最新の医療機器や情報を提供することを目的に、2005 年にスタートし、今回で12回目。48の企業が出展した。2016年11月17日・18日の2日間にわたって医療経営、福祉施設経営に関わるセミナー、看護セッションセミナー、最新医療機器の展示・実演などがあり、約3200人が来場した。
展示会場内では、最新の電子カルテシステム、酸素ルーム、手術支援ロボットなどのブースがにぎわいをみせる中、OA機器・ネットワークシステムコンサルティングなどを提供する「アステム」が出展した、ヘルスケア・見守り ホームロボット「シナモン」が注目を集めた。
「シナモン」は北九州のロボットベンチャー企業「ドーナツ・ロボティクス」が、家庭での医療補助を目的に開発。AIを搭載し、日常会話だけでなく、健康データの転送・管理、提携病院との遠隔診療、服薬管理などが可能。さらに、防犯カメラ、ビデオメモ、家電リモコンなどの機能もある。今年8月頃の発売を目指すという。
主催者企画の医療・福祉ロボット展示コーナーでは、安川電機(北九州市)が医療・福祉関連従事者の負担軽減、高齢者の歩行支援を目的とした最新機器を展示・実演した。
初出展となった、足首アシスト装置「cocoroe」は、モーターの働きによって足関節の動きを補助するしくみ。リハビリに導入することで、より安全で効率的な歩行訓練が期待できるという。
九州ホスピタルショウワーキング委員会の委員長を務めた医療法人西福岡病院の安藤文英理事長は開会のあいさつで、「少子高齢化が進展する今、医療・福祉・介護体制の改革が急務。医療の提供体制と機能分化、ITの活用で医療の質向上と効率化が強く要請されている。医療の未来を考えるとともに、医療の質、医療経営の改善に積極的に取り組むことが重要だ」と話した。