新年明けましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、穏やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
国立大学法人はその特徴から3つの分類がなされ、山口大学を含む地方大学のほとんどは「地域の活性化の中核となりつつ、特定の分野で世界ないし全国的な教育研究を目指す大学」の枠組みに所属しています。従って、地方への貢献は重要な課題といえます。
その中で、第3期中期目標期間が始まり、大学は、文部科学省に提出した6年間の目標に対する達成度を毎年評価されます。具体的な数値目標に向かって、確実に成果をあげることが求められます。
山口大学は、1815年に設立された私塾「山口講堂」を創基とし、200年以上の経過の中で、明治維新を含め多くの歴史が生まれ、その改革精神を山大スピリットとして受け継ぎ、地域とともに、時代とともにさらに発展するために大学改革に取り組んでいます。
この取り組みを実現するため、2025年に向けて「明日の山口大学ビジョン2015」を策定し、大きなグローバル化の波や多様性を見据え、留学生を含む全ての大学人と地域の人々が、互いの歴史・文化・民族・言語・宗教などの違いを超えて、共感・共鳴・共奏できる「ダイバーシティキャンパス」を目指すことを明確に打ち出しました。
地方創生に関わる文部科学省「やまぐち未来創生人材育成・定着促進事業」が採択され、その基幹大学として、山口県内の高等教育機関、全ての地方自治体、企業と協働し、やまぐち未来創生リーダーを育成、地域への優秀な人材の供給を実現するとともに、新規産業の創出に貢献します。
昨年9月からは、約80人の交換留学生が「国際総合科学部」で学んでおり、大学のグローバル化がより鮮明となりました。山口県の歴史・文化・産業を多角的に捉える文理融合のプロジェクトを実施する「山口学研究センター」の活動も開始しました。
医学部附属病院では、さらに高度で安全な医療を提供するために、新病棟を建設中です。教育面においても、人文学部および人文科学研究科の再編、教職大学院の設置、創成科学研究科の設置などを実施し、教育の充実を図っています。
以上の取り組みにより、地域の活性化に寄与し、特徴ある教育研究を全国に、世界に発信する大学として、さらに発展する所存ですので、絶大なるご支援をお願い申し上げます。