医療法人協愛会 阿知須共立病院 三好 正規 理事長・病院長

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病院新築移転から2年さらに"革新"を目指す

【みよし・まさのり】 山口県立宇部高校卒業 1968 岡山大学医学部卒業 同第三内科 1979 医療法人協愛会 阿知須共立病院副院長 1980 同病院長社会福祉法人正清会特別養護老人ホーム白松苑理事長 1981-1984 岡山大学医学部非常勤講師 2002 医療法人協愛会 阿知須共立病院理事長兼任

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◎新築移転から2年目を迎えて

 当法人は、1958(昭和33)年に旧阿知須町で創業して以来、地域の方々に支えられて60年近くの歴史を刻んできました。2015年2月、老朽化、耐震化のため、山口市阿知須(旧病院の近く)に新築移転して、今年で2年目になります。

 新病院運営にあたっては、全職員が一丸となって取り組んでくれたおかげで、順調な滑り出しだったと感謝しています。

 この2年を振り返って、まず思うことは、当院を取り巻く自然環境が予想以上に素晴らしいということです。四季折々の景観を見せてくれ、入院されていた、ある患者さんのご遺族からは、患者さんが「ここからの眺めはまるで天国のようだ」と言ってお亡くなりになったと感謝されたこともあるほどです。

 自然が与えてくれた、この「癒やしの空間」で、地域の方々に安心・安全な医療を提供し、入院患者さんには穏やかな気持ちで療養していただきたい。このような思いとともに病院を運営しています。

◎子育て支援

 医療現場で女性の果たす役割は非常に大きいと思います。とりわけ、女性特有の「優しさ」は、患者さんにとって何よりの癒やしになるものです。

 当院では職員全員が仕事と子育てを両立させることができ、女性の個性と能力を十分に発揮できる風土をつくるため、2015年から3年間の「行動計画」を策定しました。育児休業取得を促進し、働きやすい職場環境を追求するために、管理職(課長級以上)に占める女性の割合を50%以上にすることを目標にしました。実現に向けて、部下育成研修、女性管理職による一般職向け研修を実施しているところです。

 こうした業績が評価され、昨年6月、山口県から「やまぐち女性の活躍推進事業者」の登録証をいただき、同7月には、「子育てサポート企業(くるみん認定3ツ星)」の認定をいただきました。3度の認定は、県内で当院だけです。

◎「食」への高い意識

 当院の栄養科では、地産地消をモットーに、地元で採れた食材を使った料理を提供しています。患者さんからの評判も良く、栄養改善優良特定給食施設として「山口県知事表彰」、優良特定給食施設として「厚生労働大臣賞」の受賞歴もあります。

 嚥下(えんげ)食についても、2013年から開催されている「嚥下食メニューコンテスト(主催=一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会・嚥下食ドットコム)」に応募し、過去3回入賞。今年の応募作品「HAPPY NEW 雑煮」は最優秀グランプリを獲得しました。

 この受賞は、当院のNST(栄養サポートチーム)と栄養科スタッフの長年の努力と工夫によって成し得たもので、心から敬意を表したいと思います。

 これらのメニューのレシピは、当院のホームページで公開しています。病院、施設、家庭で安心して食べていただけるスタンダードメニューとして全国に広がってほしいですね。

◎中期経営計画「NEXT50"革新"」

 今年4月、病院運営の中期経営計画「NEXT50"革新"」をスタートさせました。これは、新病院開設に合わせて刷新した法人理念「"地域の安心支援拠点"安心と信頼を提供します」「"皆さまの健康長寿"その人らしい生活を支えます」「"四者満足"希望と満足を実感できる法人でありつづけます」の三つの実現に向けて具体的な道筋を示したものです。

 少子高齢化、医療・介護・福祉を取り巻く環境の大きな変化、そして社会保障財源の逼迫(ひっぱく)状況を背景に、①機能の革新②運営の革新③満足の革新を施策骨子としました。

 「機能の革新」としては、さまざまな施設認定取得に取り組んできました。同4月には、日本静脈経腸栄養学会から「NST稼働施設」に認定され、また、同12月には日本糖尿病学会の認定教育施設Ⅱとなり、これまでに合計12の施設認定を取得しています。

 同11月、在宅や介護施設への復帰支援に向けた医療・支援を目的に、4階医療療養病棟の45床のうち20床を地域包括ケア病棟に変更し、5年に一度の日本医療機能評価機構の更新審査(3rdG:Ver.1.1)も受審しました。

 今後はますます、医療・予防・介護の質の向上を図り、病院機能を進化させていきたいと考えています。

 「運営の革新」としては地域連携の強化があります。その先駆けとして、2015年、県から受託した「在宅医療提供体制構築事業」の一環で、「きらら在宅医療協議会」を発足、年2回ほど開催しています。

 在宅医療や地域医療の課題をテーマに、13のクリニックの院長および当院の私を含む15人の医師・職員計28人が意見交換することで、連携の強化、業務改善を図るものです。

 さらに、「満足の革新」のためには、医療を受ける満足は言うまでもなく、患者さんの待ち時間を短縮し、診療内容を充実させ、職員の接遇を改善すること、職員のためには、労働環境・処遇の改善を進めていきたいと思います。

 「機能、運営、満足の三つの"革新"を実現し、選ばれる病院になろう!」をスローガンに、現状維持ではなく、発想の転換・飛躍を図っていきたいと考えています。

【阿知須共立病院が取得した12の施設認定】

  • 日本医療機能評価機構認定病院
  • 人間ドック健診施設機能評価認定病院
  • 日本外科学会外科専門医制度関連施設
  • 日本がん治療認定医機構認定研修関連施設
  • 日本循環器学会認定循環器専門医研修関連施設
  • 日本腎臓学会認定研修施設
  • 日本糖尿病学会認定教育施設Ⅱ
  • 日本認知症学会認定教育施設
  • 日本透析医学会認定教育関連施設
  • 人間ドック健診専門医研修施設
  • 日本脳ドック学会認定施設
  • 日本静脈経腸栄養学会認定NST稼働施設

医療法人 協愛会 阿知須共立病院
山口市阿知須4841-1
TEL:0836-65-2200(代表)
http://www.kyoai.or.jp


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