VOL.2 まるでホテル?快適な病院ライフ
前回では、先輩駐在ママから病院や診察について予習して、すっかり余裕に構えていた私。が、ついに娘、発熱!すべては予習した通りうまくいくのか!?
今回は、受診デビューの様子とともに、病院の入院状況をお届けします。
娘の発熱を確認後、まずは日本人御用達の巨大私立病院・サミティベート病院の日本人窓口で、診察時間と担当の先生の指名をお願いし、スムーズに予約完了!
ここまではよかった...。そう、ここはバンコク...夕方の渋滞は世界最悪と言われるほど。グッタリした娘とトゥクトゥクに乗り、通常、片道15分の距離が40分。初回から予約時間に遅れて到着する。そんなハプニングで予約順は前後してしまったものの、待ち時間が少なく済んだのは、まさに予約のおかげ!
到着すると、症状例のイラストボードで「熱、鼻水」と指を差して伝え、身長・体重・血圧測定と流れ作業のようにサクサクと進み、さきほどの渋滞とは違って受診準備はスムーズそのもの。小児科では平均10室前後の診察室がオープンしていて、各親子それぞれご指名の先生の診察室の前で待機している。
そしていよいよ診察室へ。室内にはすでに通訳がスタンバイ。が、受診が始まってびっくり。「ネツ、イツカラ?」と、片言ですが先生が日本語で診察してくれます。さすが駐妻人気ナンバー1 ドクター! 言葉の心配は杞憂に終わり、簡単なやりとりは自分で、専門的なことのみ通訳に伝えてもらう。ストレスフリーでコミュニケーションでき、幸い、娘も軽い風邪の診断で終了。
さらに会計(※注1)と薬の処方も小児科窓口でOK。巨大病院でも移動が少なくて済むというのは、病気の子連れにとっては本当にありがたいことです。
と、受診自体は日本とそこまで違いはないのですが、一番の違いは入院の安易さ&快適さ!タイの病院では「インフルエンザ」や「嘔吐下痢」などの感染力の強い病気の際は、すぐに入院になることがほとんどです。
しかも、入院中の吐しゃ物などの処理や着替えなどは全て看護師が対応し、家族の感染リスクと看護負担を軽減してくれます。これは看護スタッフが多い=人件費が安い「タイ」だから対応できる医療サービスなのでしょう。さらに病室は個室で、テレビ、冷蔵庫、ソファ、各種アメニティー付きとホテルなみ!
でも、安易に入院を勧める裏には、「駐在員の医療費は、どうせ会社が契約している保険で負担するんでしょ? なら薬も多め、入院治療の診療点数も多めでも問題ないでしょ?」などという、病院側のビジネス心理もあるとかないとか...。
日本の医療費と比べると、たくさん薬を処方されるので、すごく安いという感じではありません。でも、駐在員は医療費がほぼ会社負担なため、日本では病院にかかるほどではない状況でも、すぐに病院に行く人は多いようです。
注1)サミティベート病院の基本的な診察費用は医師手続き料(2000〜3500円ほど)、外来患者診察(700円前後)看護料(約350円)などに加え、薬の処方箋代がプラスされますが、駐在員の場合、民間の海外旅行総合保険に加入で、一疾患につき最大300万円前後(期限あり)補償されることが多いよう。加入している保険の種類にもよるけれど、ちよみ家の場合の会計は窓口負担がないキャッシュレス。