広い視野をもった誠実な医療人を育成する
山口県初のリハビリ専門学校
本校は山口県で初めて設立されたリハビリテーションの専門学校であり、リハビリテーションに関連する3職種、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の養成学科をすべて設置した県下で唯一の専門学校です。
山口県や山口市の要請を受けて開学した経緯があるため、土地・建物は市から供与を受けており、運営を民間が行う、公設民営学校であることも特徴といえます。
本校は、これまでに1100人以上のリハビリ療法士を輩出しており、県内の療法士の多くが本校の出身者です。本校の強味としてもっとも強調したいことは、各職種の国家試験において高い合格率を維持していること、さらに100%の就職内定率を達成していることですね。
専門学校ですから、当然、目的とする資格の取得を前提として入学してきますが、本校の実績として、2014年度の理学療法士試験合格率は92・6パーセント、2011年度から13年度までは合格率100%を達成しています。作業療法士試験でも、2014年度の合格率が94・7%、2015年度は100%であり、高水準な合格率を達成しています。
育てたい医療人像
本校の教育理念は、「幅広い視野をもった、誠実な医療の専門家をめざして」というものであり、高い専門性と豊かな人間性を備えた医療人の育成を、学校をあげて目指しています。また、医療はチーム医療で行われることが多いため、近年は高いコミュニケーション能力を持った医療者の需要が高まっています。
すなわち、学問的な専門性と技術力、人間性とコミュニケーション能力の備わった療法士を育てることが本校の使命であるといえるでしょう。
医療界は日進月歩どころか「秒進分歩」で進化を続けています。いくら勉強しても常にその先がある分野ですので、止まることはすなわち退行であり、医療人は常に勉強して自分自身をアップデートし続けるような姿勢を持たねばなりません。本校はそのような医療人を育成していきます。
高い合格率の秘密
私自身は、約40年前の一般的な大学教育を受け、教える側としても10年ほど前まで大学教官でしたので、大学と専門学校の教育スタイルの違いがよくわかります。
大学はマスを相手にした知識伝達型の教育がメインで、双方向で学び合う機会はほとんどありません。しかし、本校の教育はマンツーマン指導であり、オーダーメード教育です。学生本人やご家族の方を交えた面接も頻繁に行いますし、学生それぞれに適した教育方法を考えるなど、きめ細かな教育スタイルが本校の持ち味であり、生命線であると思います。学生の1割程度は社会人経験者や大学を卒業した方ですので、目的意識が高く、意欲も旺盛で、打てば響くといった印象ですね。
高齢化社会におけるリハビリ医療
私が医師になったころのリハビリテーションは、主に病院の中で障がいを持った患者さんに対して行うものがほとんどでした。しかし、現在は訪問・通所リハビリや予防のためのリハビリなど、ひとくちにリハビリといっても、かつてのそれよりカバーする領域が広がりました。
さらに、高齢化社会の進展にともなって、介護の領域でもリハビリ療法士のニーズが高まっています。
現在、医療界では再生医療の研究が盛んに行われ、いくつかの領域では幹細胞や生体材料を使った再生医療がすでに始まっています。再生医療といっても、生体本来の正常な機能はただ放置しておくだけでは獲得できませんので、正しい教育、訓練をして正常な機能を持った臓器や組織に育てていかなければなりません。
リハビリはその部分でも重要な役割を果たすようになるのではないかと期待しています。