積み重ねた歴史と確かな実績をもとに、良質な地域医療を提供する
産科と内科の連携
1966(昭和41)年に、内科だけの岩砂病院が設立されました。その後、1983(昭和58)年から少しずつ規模を拡大し、1994(平成6)年に医療法人社団友愛会岩砂マタニティを新設して、2012(平成24)年に現在の場所に移転しています。
当院の病床数は、内科が60床、回復期病床40床、さらに、産科が32床となっています。診療科で産科と内科の組み合わせを持つ病院というのは全国的にも珍しいのではないでしょうか。
じつは、産科と内科の組み合わせはとてもメリットがあるのです。たとえば、産科外来に通っている出産予定の方の熱やつわりがひどければ、すぐに内科の医師に連絡を密にして引き継ぐことができます。紹介のハードルが低いうえに、通い慣れた病院ですから患者さんの安心感も高い。これが産科の単科病院だと、妊婦さんになにかあった場合に他の病院に紹介するのは意外とやりにくかったりします。一方、大病院だと引き継ぎが煩雑だったりしますので、小さな医局で毎日顔をあわせている当院は、医師間のコミュニケーションが緊密という意味で、患者さんにとって利便性が高いのです。
病院運営上の課題
民間病院である以上、病院を健全に運営していくためにも、経営や利潤の視点は避けて通ることができません。幸い当院には産科がありますので、利潤を考えると、できるだけたくさんの方に当院でお産をしていただくことが重要になります。一方、岐阜市内には産科・マタニティーの病院が多くありますので、当院を選んでいただくためには、他院とは違う明確な特徴を持たなければなりません。
内装やアメニティーに凝った産科も増えていますが、当院は安心して安全に出産していただくことを重視したいと思います。当院の産科で積極的に広報したいのは、すべての看護師が助産師の資格を持っているということです。質の高い産科医療を提供しようとしている当院の姿勢を示していると言えるでしょう。
これからの岩砂病院
当法人は、病院を中心に老健施設や特養も展開しています。しかし、おそらく今後はそれだけでは足りなくなります。患者さんの行き先を確保するためにも、サービス付き高齢者住宅のような住宅型施設が必要になると考えています。
また、国の方針に沿って病院を存続させるためには、福祉まで手を広げて患者さんの囲い込みのようなこともしなければなりません。もっとも、単独の病院で囲い込むのではなく、地域のクリニックや施設を持たない病院も含めて地域全体で、良い意味で囲い込んで医療や福祉を提供していく将来像も考えられます。じつはこれこそが地域包括ケアの目指すところではないかとも考えていて、その中心を当院が担うことできればうれしいし、目標としたいですね。
医療法人社団 友愛会 岩砂病院・岩砂マタニティ
〒502-0812 岐阜市八代1-7-1