新年にあたり昨年を振り返ってみますと、佐賀大学医学部附属病院は九州で3番目の高度救命救急センターとして認可されました。
佐賀県医療センター好生館と共同で運用している佐賀県のドクターヘリの出動件数は、昨年度の366件を大きく上回るペースで伸びています。
また一昨年新築された9室の手術室に加えて、既存棟の改修により昨年11月から手術室が増築され全部で手術室が14室に拡大しました。
救急部と外科系診療科がタイアップしてどのような救急患者に対しても常時対応できる体制がこれで整いました。
また大学病院として先進的な医療技術をいち早く取り入れるという機能を充実させるべく、一昨年に全国で初めて開設したロボット・リハ外来は、県内外だけでなく昨年は海外からも反響があり共同研究の計画もすすんでいます。
多くの大学病院が消費税増税と前回の診療報酬改定などの影響を受けて厳しい経営状況の中にあり、佐賀大学もその例外ではありませんが、佐賀県の唯一の大学病院として学生の教育、医師・医療スタッフのトレーニング、研究、そして高度・先進的な診療の推進という使命を本年も粛々と全うしたいと思います。
昨年から始まった事故調査制度の運用の拡大、目の前に迫った専門医制度の体制整備など2016年はわが国の医療の大きな変革の節目の年となることが予想されます。
新年にあたり大学病院として果たすべき役割と責任の重さを多くの方々と共有したいと考えています。