皆様、明けましておめでとうございます。穏やかな正月三が日のように、素晴らしい新年をお迎えになったこととお慶び申し上げます。
昨年4月に学長に就任し、熊本大学のビジョンとして"「くまもと」から世界に輝く研究拠点大学"とし、本年度から始まる第3期中期目標中期計画(案)と概算要求基準(案)を策定しました。
したがって今年は第3期中期目標中期計画の始まりの年にあたり、その計画の着実な実行に向けて、教職員の協力をもとに学長リーダーシップを発揮し、その基盤を確実に作り上げていきたいと思います。
「世界レベルの研究拠点の充実と先端的新分野の開拓による世界への挑戦」という研究戦略のため、まず国際先端医学研究機構に引き続く国際先端科学技術研究機構を設置します。
さらに、発生医学やパルスパワー科学の共同研究拠点化、エイズやマグネシウム合金の研究支援など可能な限り行う必要があると考えます。
また、教育戦略「旧制第五高等学校以来の剛毅木訥の気風を受け継ぎ、我が国の地域社会や国際社会の中でグローバルな視野で思考し、果敢に行動できる、知力と人間力(胆力)を有する人物を作る」では、大学教育統括管理センターの設置とグローバル教育カレッジを最大限に活用し、教養教育の改革と高大接続モデル(入試改革、教育の質の転換)の構築を行います。
地域貢献としての「熊本大学の特色を活かした" くまもと"の4つの豊かさ(経済的豊かさ、環境的豊かさ、文化的豊かさ、知的豊かさ)への貢献」では、昨年設置した「くまもと地方産業創生センター」を最大限に活用しCOC+プランを着実に実施したいと思います。
今年は漱石没後100年にあたり、様々な企画が全国で行われます。熊本では、また、来熊120年にあたり、特別な意味合いがあると思います。
漱石が熊本へ来たのは、第五高等学校の英語教師としてであり、熊本大学では特に大きな意義を感じざるをえません。
現在、五高記念館に依頼し、漱石の五高在職中の記念誌を作成していただいているところです。
本年も大学予算の厳しい折、熊本大学は様々な分野へ前途有為な人材を輩出すべく全力を尽くしていく所存です。
どうか本年もご協力、ご鞭撻のほど、よろしくお願い致します。