テーマ:「チーム医療」を考えよう
未来プロジェクトは、科学的根拠(エビデンス)に基づいたがん医療の確立や、倫理観を持った医療者の支援を目的とした先進的教育システム。医療系学部・専門学校の学生を対象に、8回目の開催となった。
8月29日(土)と30日(日)の2日間にわたって、福岡市中央区の天神ビルでセッションが行われ、1日目の参加者(学生)は、医学部7人、看護学部9人、薬学部21人、OT・PT(作業療法士・理学療法士)14人、心理5人、検査技師1人の計57人。福岡県内の九州大学や福岡大学、麻生リハビリテーション大学校の学生を中心に山口県や広島県からの参加者もあった。
ワークショップ「患者さんに伝わるチーム医療を実践するためには」では、異職種混合のグループに分かれ、「患者さんの目線を全スタッフが共有する」「ささいなことでも報告や連絡をすること。相談すること」などの意見を発表した。
患者や元患者と交流を図るセッションでは、体験談に聞き入る学生から質問が相次いだ。
主催のNPO法人ハッピーマンマ代表理事の大野真司・がん研有明病院乳腺センター長は「九州大学でも同じ形式の授業を取り入れる動きがある。医療者は患者さんの心に届く医療を意識する必要があります」と述べ、同プロジェクトが患者と医療者、あるいは医療者間のギャップを埋める効果があることを指摘した。