伝統を守りつつ、さらに上のステージへ

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医療法人栄和会 泉川病院 泉川 卓也 理事長・院長

泉川 卓也(いずみかわ たくや)
2003 帝京大学医学部卒業 2004 長崎大学医学部附属病院研修医 2005 佐世保市立総合病院研修医 2006 佐世保市立総合病院循環器内科、独立行政法人国立病院機構嬉野医療センター循環器内科 2008 大村市民病院循環器内科 2009 湘南鎌倉総合病院循環器内科 2010 医療法人栄和会泉川病院循環器内科 2013 同副院長2015 同理事長、院長
■資格:日本医師会認定産業医、日本内科学会認定医、CVIT 認定医

 医療法人栄和会泉川病院は、「悩める人を癒し、苦痛を和らげ、心を慰め、そして病気の予防を」という理念のもと、1988年75床で開院。

 今年4月に3代目院長・理事長に就任した泉川院長に今後の抱負や夢について語ってもらった。

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―今年4月に院長・理事長に就任されましたね。

 祖父、父、兄と医者で、兄が長崎大学で教授になる道を選んだことから、私が当院を継ぐ運びとなりました。

 祖父が当院を開院し、父が大きくしたので、父に負けないように地域に根ざした病院運営に臨むつもりです。

 私は高校卒業後、医学部受験をする気が起きず、何もしなかった時期が数年ほどありました。数年目の秋に高校時代の恩師から「今のお前は何者でもない。人生で生計を立てていくことについて真剣に考えろ。」と一喝されて目が覚めました。

 気持ちにスイッチが入ってからは、短い期間ではありますが、がむしゃらに学び、医学部に合格することができました。

 気長に待ち続けてくれた両親も、とても喜んでくれて感謝してもしきれません。

 これからは少しずつでも恩返しができればと考えています。

―チーム医療への取り組みについて教えてください。

 大学時代にアメリカンフットボール部に所属していました。アメフトは、相手チームの分析をもとに戦略を練らねばならず、心身ともにタフなスポーツです。

 私の専門は循環器で、虚血性心疾患、カテーテル治療をやっています。人口15万の島原半島の病院の中で、緊急カテーテル治療ができるのは、当院のみです。

 私の力だけでは、患者さんを救うことはできません。放射線技師や検査技師、看護師たちの協力があってこそ治療が成立します。私は彼らを同僚だと思っています。しばしば辛い言葉をかけることもありますが、幸いスタッフたちは私の考えを理解してくれているので感謝しています。

 心筋梗塞の手術は、スタッフと一緒に画像を見て、お互いの意見を出し合わなければならないので、発言しやすい環境づくりを心掛けています。

 全職員が今後の方向性を理解してくれているおかげで、医療に専念できる環境が整ってきたと感じています。

―泉川病院ならではの特色はありますか。

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 毎年「泉川ライブ(心臓カテーテルライブ)」を行っています。

 湘南鎌倉総合病院副院長の齋藤滋先生、長崎のみなとメディカルセンター市民病院の竹下聡先生をはじめとする全国的に有名な先生方が年に一度、当院に来てくださり、実際に心臓手術をする様子を間近で見ながら、活発な意見を交わしあっています。

 心臓カテーテル治療の大家である先生が治療するところを当院のチーム一同がサポートすることにより、最新の医療技術と知識を学び、地域医療に還元しております。

 365日24時間体制の病院にいると外で学ぶ時間が取れません。超一流の先生をお招きして、病院内で学ぶことができるのは幸せなことです。

―職員への教育について今後の方針をお聞かせください。

 父は、患者さんへの声かけに真心をこめることの大切さを職員に説いていました。その教えが全職員に行き届き、私としてはとてもありがたいと思っています。父が育てたこの病院を、より良い方向へ持っていくのが私の使命です。

 私が中学生のころから勤めている看護師さんもいて、気軽に意見を述べてくれる風通しの良さも当院の自慢ですね。

―地域での活動内容を教えてください。

 みなさんに身近な存在だと感じてもらえるように「いつも開いてる近くの病院」を目指しています。

 毎年夏には、当院主催の夏祭りを開催し、職員が出店を出し、地域の方々に楽しんでいただいています。スタッフの家族に対する恩返しや、隣接する老健施設にいらっしゃる方々へのささやかなプレゼントの意味合いも込めた催しです。

 我々には「住民の命を守る」という信念があります。

 1990年の雲仙普賢岳噴火の時、ほかの病院に助けていただいた恩を返さなければならないとの前院長の思いから24時間体制の災害医療チームを持っており、年2回訓練をしています。

 昨夜、その災害訓練を行いました。災害発生後の72時間以内にどれだけ人を救うことができるかという訓練で、普段はなかなか人が立ち入れない場所に入り、骨折患者の手当て、高齢者の脱水への対処、出血の処置を行いました。

 有事の際には、真っ先に対処できるチーム体制が整っています。

―今後の夢について。

 祖父、父、兄に近づけるように、地域でできることを探して、発信していきたいですね。災害時には、港からフェリーに救急車を乗せ、出動できるような災害医療ができないかと考えています。

 また、医療スタッフが笑顔でいることは、患者さんの心を元気づけます。当院では、スタッフの笑顔を並べたチラシを作成していますが、「顔の見える病院」であることで、知人・友人の輪が広がればと思います。その中で、共に働く仲間と出会えたり、若者の手助けができればと考えています。


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