コラムニストの鬱憤

  • はてなブックマークに追加
  • Google Bookmarks に追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • del.icio.us に登録
  • ライブドアクリップに追加
  • RSS
  • この記事についてTwitterでつぶやく

 コラムニスト編集長の「コラムニストになりませんか」に背を押され、奮闘する新人の話(第2回)。

(小鉢=長野県出身。地元の新聞社で6年記者を務め、結婚で福岡へ。九州の人のしゃべりの速さと熱さ、しょうゆの甘さに最近やっと慣れてきた。福岡在住6年目。

 その日の編集部は、編集長と私の2 人きりだった。なんとなく流れで一緒に昼食に行くことになり、外に出た。そこから、修業は始まった。

 「コラムニストの目で歩く」がモットーの編集長は、シャキシャキとは歩かない。その日は、突然、バス停の標識に近づいていった。動かないように金網に針金で縛りつけられていたのだ。

 「かわいそうなバス停...」とつぶやくと、そのバス停をなでまわし、コンコン叩き、のぞき込む。そして「この前までは自由だったのに」「かわいそうじゃなくて、恵まれているバス停かもしれませんね」と続ける。

 やっと歩き出した。と思ったら今度は右手で街路樹に触れながら進んでいる。「今日は元気だな。ハリがいい」などと言っている。私は周囲を見回し、距離を少し広めにとった。

 交差点にたどり着くと、「今日はあのおばさんいないね」。昼食の牛丼を食べた後の帰り道は「行きと帰り、同じ道は通りません」。会社に戻るまでの約1時間、編集長は常に何かを考え、何かを見て、しゃべり続けていた。

 私は、ぐったり疲れて社に戻った。その一方で、「この疲労感を無駄にすまい。コラムのネタにしてやろう」とも思った。

 もしかしたら、こうやってコラムを書くように仕向けられているのかもしれないが、それはそれで、またおもしろい。ネタはこんなに近くにもあることが分かったのだから。(小 鉢)


九州医事新報社ではライター(編集職)を募集しています

九州初の地下鉄駅直結タワー|Brillia Tower西新 来場予約受付中

九州医事新報社ブログ

読者アンケートにご協力ください

バングラデシュに看護学校を建てるプロジェクト

人体にも環境にも優しい天然素材で作られた枕で快適な眠りを。100%天然素材のラテックス枕NEMCA

暮らし継がれる家|三井ホーム

一般社団法人メディワーククリエイト

日本赤十字社

全国骨髄バンク推進連絡協議会

今月の1冊

編集担当者が毎月オススメの書籍を紹介していくコーナーです。

【今月の1冊, 今月の一冊】
イメージ:今月の1冊 - 88. AI vs. 教科書が読めない 子どもたち

Twitter


ページ上部へ戻る