公立高校の合格発表が出そろう時期だ。今年も、桜咲き、涙のむ青春のひとコマが見られるだろう。
本紙を読まれる医師の多くは、涙と無縁の受験歴をお持ちだろう。経歴書に掲載された堂々たる学歴を前に恐縮することしばしばである。
2021年度大学入試から、現在のセンター試験に変わる新しい試験が導入される。新テストでは複数回受験を可能にするなどの抜本的な改革が予定されているという。思考力重視、人物本位の入試に変えるという政府の方針については基礎学力の低下につながるなどの反対意見も多い。
後継者問題を抱える開業医の方はとくに興味をお持ちだと思われる大規模な入試改革である。医学部入試に強みを発揮していた私学が淘汰されるという予測もあり、病院経営のみならず、中・高校選びについても先を読む目が必要になってくるだろう。