福岡県看護協会 会長 花岡夏子
皆様、新年あけましておめでとうございます。ご家族お揃いの良いお年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
公益社団法人福岡県看護協会のビジョンは、「看護の質の向上を図り、看護職が働き続けられる環境をつくり、県民の健やかな生活の実現に寄与します」としています。看護職の継続教育に力を入れることはもちろん、新人看護職をはじめ看護職員が働き続けることができる職場環境づくりに今年も取り組んで参ります。
昨年を振り返りますと、各地で大きな災害が起きるなど悲しいニュースの中で「若田光一さんが日本人初の国際宇宙ステーションの船長に就任」や「ノーベル物理学賞に3人の日本人」、身近なところでは「ソフトバンクホークスの日本シリーズ優勝」など明るい話題も多かった年でもありました。看護協会でも嬉しいことは、昨年6月に医療介護総合確保推進法が成立したことです。看護関連の主要項目は、特定行為に係る看護師の研修制度、ナースセンターへの届け出制度、病床機能報告制度、新たな財政支援制度(基金)などです。保助看法等の改正が行われ看護職にとっては大きな進歩であると思います。日本看護協会の指導の下県協会もチャンスと捉え、それぞれに活動しているところです。
現在日本は、少子・高齢多死社会を迎え、看護職の需要は増大しており、働く場も施設から地域へと拡大していくことが予測されます。「生活といのち」の両方に関わることができる看護職がチーム医療のキーマンとして、県民のニーズに応える活動を推進し、社会貢献の視点を忘れず、主体的に役割を発揮していきましょう。
今年の協会は、4月に看護職の雇用・定着促進に寄与するために、ナースセンターの支所を2カ所設置し、同センターの機能強化を図ります。また今後、順次増設して看護職の雇用を促進し、看護職不足による准看護師養成所の新設が起こらないように関わっていきます。7月には訪問看護ステーション「くるめ」に複合型サービスを開設予定です。超高齢社会の中で地域の皆さまのニーズに応え、利用者側に立った視点の訪問看護ステーションを目指します。9月には、日本看護学会学術集会―看護管理―を開催します。テーマは「未来を創る―わくわくする看護マネジメント」です。おもてなしの心でぜひ成功させたいと思っています。
今年は「羊年」です。羊は群れをなして行動し、大人しい性格であるため、家族の安泰や平和をもたらす縁起物とされています。羊年にあやかり、協会事業もスムーズに恙(つつが)無く進めていきたいと思っています。
今年も政治、経済、国際関係、災害等不透明な状況にありますが、医療者としての自覚を持ち、県民の健康を守るために頑張りましょう。
本年も福岡県看護協会へのご協力とご支援をどうぞ宜しくお願い申しあげます。