地域に真剣、人に真剣、将来に真剣

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NPO法人岡山医師研修支援機構 理事長 糸島 達也

■糸島 達也(いとしま たつや)1940生まれ 1964岡山済生会総合病院インターン 1965岡山大学医学部研究科第一内科 1969岡山大学医学部附属病院中央検査部内視鏡担当助手 1974岡山大学医学部附属病院第一内科助手 1981岡山大学医学部附属病院第一内科講師 1989岡山大学医学部助教授 岡山済生会総合病院内科主任医長 1995岡山済生会総合病院診療部長 1998岡山済生会総合病院診療担当副院長 2003岡山済生会総合病院病院長 2010岡山済生会総合病院名誉院長 ■岡山県医師会副会長 岡山県地域医療支援センター長NPO健康ライフネット理事長 NPO岡山医師研修支援機構理事長

 NPO法人岡山医師研修支援機構は、医療機関と大学が連携して良い医師をみんなで育てていくことを基本理念としている。医師の研修とキャリアプランの支援に関する就職支援、広報活動、教育支援を目的に設立され、2006年6月に特定非営利活動法人の認証を受けた。現在、中四国と兵庫県を中心に、160の病院と岡山大学医学部24教室が主要メンバーとなっている。

Q.現在さまざまな役職についていらっしゃいますね。

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 岡山県は病院同士の意思の疎通がたいへんうまくいっています。岡山の医療ネットワークの主軸は、岡山大学と川崎医科大学だけで、シンプルということもありますが、岡山済生会総合病院の名誉院長として、私がこれまでにどこにでも関係してきましたから、今までの経緯や状況を全て知っていますし、相手はこれまでの私のやり方を信頼してくれています。話し合いを持つ機会は他県より多く、たいへん仲良くやっています。

Q.NPO岡山医師研修支援機構の活動について聞かせてください。

NPO法人岡山医師研修支援機構の活動

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毎年開催される医学生、研修医を対象にした病院合同説明会

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多職種で地域医療体制と役割、人材育成について話し合う

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岡山医療圏を担う人材育成を主眼とした教育支援事業

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医学生や研修医を対象とした「スキルミックス」体験事業

 始まりは岡山の就職支援イベント「マッチングプラザ」を盛り上げるために立ち上げたもので、場、人、学びの共有を通じて医療人育成を図るための組織です。 マッチングプラザでは年に1回、医学生、研修医、転職および復職を希望する医師を対象に、病院合同説明会、医師研修セミナー、地域医療研究会シンポジウムを開催しています。

 医療のグローバル化、社会ニーズの変化、職種連携、治療法の複雑化などに専門的に対応できる人材育成と、それをさらに活性化させ、年2回の総務・企画・地域の医療委員会と月1回の地域医療部会で、病院院長、理事長はじめ、大学医教官、行政、マスコミ、弁護士、看護協会、薬剤師まで幅広く意見交流をしています。

 さらに、病院実習や済生丸での職種連携によるスキルアップと地域医療体験、医師研修セミナー、ハワイ大学医学部への指導医・医学生研修プログラム、医学生向け教育セミナー、指導者向け医療教育講習会、求人システムの多様化など、さまざまなチャレンジをしています。

 NPO法人岡山医師研修機構は、医療施設と医育機関が対等な立場で連携することを基本理念として、医師の研修およびキャリア支援に関する事業目的で設立されました。 医学部卒業後1、2年目の初期研修は、臨床能力や態度を身に付け、医師、看護師としての基礎を固める時期であり、その研修先施設が担う役割はとても大きいのです。

 また、卒業後3年目以降の後期研修では、将来の専門科を決定し、必要な知識や技術を身に付ける場となります。研修は各医療施設や専門診療科に任せられており、学会が定める専門医資格の取得を目指す人や、大学院へ進学する人、さらには専門分野を特定せずに総合診療医を目指す人など、後期研修に対する研修医のニーズは非常に多様です。

 研修医にとって大変重要な研修先である医療施設についても、配置先選定条件を設定し、病院訪問などで受け入れ体制を整備し、若手からベテランまでの幅広い範囲において医師に求められる医学・医療の研鑽(けんさん)を円滑かつ効率的に行えるよう、各医療施設の情報提供や国家試験、臨床研修プログラムやキャリア支援プログラムの充実を図っています。

 岡山県医師会を中心に、岡山県病院協会、岡山県地域医療支援センター、岡山大学、川崎医科大学、岡山県看護協会、NPO法人響き合いネットワークなどが私たちの大切な財産です。

 我々は医療と医療従事環境に責任があり、岡山県下の中小病院のレベルアップを常に目標としなければなりません。

Q.今後の課題は。

 まず、国民医療費の将来予測について話をさせてください。国民医療費の将来推計については厚生労働省や京大など、さまざまな機関が予測をたてていますが、そのピークは団塊の世代が通り過ぎる2025年で一致しています。 私たちのチームではここを41.7兆円と予測しています。その後は若い人口が減少する影響が出て、2040年に40.3兆円、2050年に38.3兆円、2060年には35.7兆円というように下がり始めます。 国も民間も超高齢化社会に向けて医療費に注目していますが、2025年のピーク後に、患者さんがいなくなるより先にお医者さんがいなくなることへの現実的な危機感を、世間に訴えていくことも私の使命と考えています。

Q.会長をされている岡山大学医学部第一内科同門会が100周年を迎えられたそうですね。

 岡山大学第一内科と第二内科が分かれて100年、第三内科がはじまって50年になります。

 それでこの際、第一第二第三内科、循環器内科、神経内科、総合内科など岡山大学内科全体が集まって記念の祝賀会を開こうと話が決まり、昨年2013年の11月23日に岡山国際ホテルで100周年の記念式典を開催しました。

 岡山大学医学部は140周年を迎えた2010年に、「地域医療人材育成講座」を県から委託を受けて開講しました。

 岡山の医療界はさらに協力して地域医療への貢献と次世代の人材育成を目指します。


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