福岡市医師会が第3回地域包括ケア推進のための市民向け講演会
在宅療養のサポート環境や体制を知る講演会が9月27日、福岡市中央区天神のエルガーラホールで行なわれ、市民480人が集まった。主催は福岡市医師会。開会あいさつの中で江頭啓介福岡市医師会会長は、「自分の最期を考えるということは、今の自分がどう自分らしく生きるかを問いかける作業でもあると思う」と述べた。
第一部はジャズシンガーの押淵玲子さんが登場し、モダンジャズを披露。大野城マドカピアの林田スマ館長と、トークで入場者を楽しませた。
第二部は林田スマさんをナビゲーターに、福富優子(社会福祉士=福岡市博多第2地域包括支援センター)、米倉勢津子(在宅介護経験者)、鈴山京子(主任介護支援専門員=福岡市医師会訪問看護ステーション・ケアプランセンター中部統括管理者)、豊島元(とよしまファミリークリニック院長)、長門佐智子(九州大学病院医療連携センター副センター長)の5氏でシンポジウム。現場体験や、福岡の介護システムが整っていることを具体例をあげて話した。
参加者アンケートを集めた福岡市医師会在宅医療課によれば、「実際に介護が必要にならなければ、相談場所やサービスの種類がわからない。参加してよかった」、「介護を経験された家族の話が聞けて勉強になった」、「退院して在宅に移行する時、どこに相談したらいいのか、どうすればいいのかがわかった」、「今回の話は具体的でとてもよかった」、「林田スマさんのリードが大変良かった」、「熱い気持ちのあるドクターがいるとわかった」など好評で、「在宅で介護する際、設備や床、段差、浴室の工夫について、もっと聞きたかった」などの要望も寄せられたという。