がん治療には水先案内人が必要だ

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 ㈳日本癌治療学会は10月22日、今年から開始した「がん医療ネットワークナビゲーター制度」に関する記者会見を福岡国際会議場で行なった。

 この制度はがん情報の提供のみに特化した人材を育成する制度。患者や家族の疑問に答える在野の支援相談員で、医療実務には関わらない。資格申請は3年間以内に指定された所定の研修を修了していることなどが条件で、最短1年で取得可能。

 現在は群馬、福岡、熊本の3県でモデル的に着手しており、全国で2万人の認定を目指す。群馬での最初の研修は150人を超え、200人を予定していた福岡では306人が受講した。群馬では調剤薬局の薬剤師や、病院に勤める相談支援員の応募が多かったほか、後方病院の院長や事務員の受講が目立ったという。

 学会理事長で、群馬大学大学医学部の西山正彦教授は「患者は入院している病院の計画は聞けても、退院後どうなるかを知ることができない。患者に合う最適の治療法があっても、急性期病院にいる職員では情報提供しづらいこともある。このほか、金銭的理由で治療を断念しようとしている人に有効な補助金の制度を教えてあげれば、助かる人は増える。複雑化するがん治療には、病院の利害から離れた水先案内人が必要だ」と述べた。

 記者会見には西山理事長のほか、がん診療連携委員会の片渕秀隆委員長(熊本大学医学部教授)、認定がんナビゲーター制度委員会の相羽惠介委員長(東京慈恵会医科大学教授)、同委員会の佐々木治一郎委員(北里大学医学部教授)、調憲委員(九州大学医学部准教授)、吉田稔委員(熊本赤十字病院部長)が参加した。

 同学会は同日、同会場でがん医療ネットワークナビゲーターの教育研修セミナーを開催した。開催のあいさつで前理事長の前原喜彦九州大学医学部教授は「4代の理事長にわたる日常がん医療貢献構想だ。私も計画を大きく前進させたつもりだが、現理事長の代でようやく実現した。西山理事長は大変な苦労があったと思う」と述べた。

 研修は医療従事者だけをターゲットとしておらず、調委員がEBMの概念についてやさしく解説したほか、佐々木委員が患者リテラシーと情報収集法について基礎的な講義を行なった。


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