70周年の節目に開催

  • はてなブックマークに追加
  • Google Bookmarks に追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • del.icio.us に登録
  • ライブドアクリップに追加
  • RSS
  • この記事についてTwitterでつぶやく

第29 回日本整形外科学会基礎学術集会 会長 小宮節郎

1971 久留米大学付設高校卒 1978 鹿児島大学卒 久留米大学医学部附属病院修練員 1982 久留米大学大学院医学研究科修了 久留米大学整形外科副手1986 社会保険田川病院整形外科医長 1993 ハーバード大学付属マサチューセッツ総合病院整形外科Research fellow 1999 久留米大学医学部整形外科助教授 2000 鹿児島大学医学部整形外科教授 2003 同大学大学院医歯学総合研究科整形外科学教授 同学部付属病院整形・運動機能センター長 同リハビリテーション室長 2004 鹿児島大学医学部・歯学部附属病院病院長補佐 日本学術システム研究センター医歯薬学専門調査班専門研究員 2006 寄付講座「医療関節材料開発講座」客員教授 2007NPO 法人鹿児島骨バンク協会理事長 2011 寄付講座「近未来運動器医療創生学講座」客員教授

10月9日と10日の2日間、鹿児島市の城山観光ホテルで第29回日本整形外科学会基礎学術集会が開催される。会長を務める鹿児島大学大学院医歯学総合研究科整形外科学の小宮節郎教授に話を伺った。

開講70年は日本で16番目

40.jpg

「学会のポスターには、だまし絵のようにたくさんの仕掛けがあります。アウトラインをデザイン会社に依頼し、教室員が仕上げたんです」。

 私は久留米大学付設高校の出身です。鹿児島大学を卒業後、郷里の久留米大学整形外科に入局しました。久留米近辺で開業しようと考えていたのですが、平成11年9月に教授に指名されました。平成12年の1月1日から、母校の3代目教授として着任しています。当時は47歳で、学内では若いほうの教授でしたが、今では上から5番以内に入っていると思います。

 鹿児島大学の整形外科学は、詳しい日付は不明ですが、終戦間際の昭和20年6月に開講しています。それまでは、昭和17年に鹿児島医学専門学校(鹿児島大学の医学部の前身)に着任された宮崎淳弘初代教授が、外科学の1分室として組織されていました。戦時中で整形外科医を作ることも急務だったと思われます。

 日本の整形外科学講座の歴史を紐解くと、東大と京大にまずできて、九大までの3校が明治期に開講しています。私の前任地の久留米大学は昭和7年開講で、私大としては古い部類に入ります。鹿児島大学は16番目に当たりますから、これも古い部類です。教授になり、15年近く経った充実した時期ですし、教室も70周年の節目の年ですから、今回の開催には強い思い入れがあります。

 外科や内科と比べて整形外科は後発で、研究が進んではいなかったのですが、未分化間葉系細胞や滑膜組織、骨、関節、脊髄、末梢神経、筋肉など、整形外科が得意とする部分のサイエンスが、昨今時代に求められてきました。日本整形外科学会基礎学術集会は、サイエンスを行なう学会です。

 木曜と金曜に開催する規則で、開業の先生の参加が難しいこともあり、臨床ではなくアカデミズムに重きを置いた学会です。東京で開催されたときは2千人を超えましたが、例年1千800人前後の規模で開催されています。今回も同数を見込んでいます。

 鹿児島の10月は火山灰の降る季節ですが好天を期待したいと思います。平成23年の10月に第38回日本股関節学会を開催しましたが、この時の経験が活きると思います。幸いに降灰のない好天の中で1千800人という最高の参加者を見た学会でした。その時も大手のコンベンションカンパニーではなく、鹿児島の会社に依頼して大きなトラブルはありませんでした。スタッフも含めて2千人の人が動きますから、経済の効果も大きいわけです。だから地元企業を私は使いたいと思いました。

新幹線開通のタイミングで

41.jpg

 鹿児島には平成23年の山陽・九州新幹線全線開通で来やすくなりました。誘致活動をしていたのが、この時期です。第30回は富山大学の主催ですが、これも今年北陸新幹線が開通するタイミングに合わせたものですね。

 鹿児島には美味しいものも多く、観光地としてたくさんの魅力がありますので、是非来ていただきたいと思います。

テーマは鹿児島らしく

 今回のテーマは、「起こせ!運動器維新│骨・関節医療革新へのロードマップ」というものです。鹿児島を象徴するワードの一つに「明治維新」があります。今までの既成概念を変えるような革命的な話題提供ができれば良いなと考えています。

 サイエンスは日進月歩ですが、そこに留まらず臨床に持っていくための革新的な研究をみんなで討議する学会にしたいですね。

 去年やったことを踏襲するのではなく、トレンドな話題を講演できるように考案中です。一般講演はおおよそ750題の採択を予定しています。

 シンポジウムやパネルディスカッションでは従来の方法ではなく、最初に認知度の高い人の長めの講演を入れ、オーバービューできるようにしたいと考えています。会話形式のディスカッションはあまり参加者に大きなインパクトを与えない印象をもっています。講演の内容がデータとして示されるほうが、利益性が高いのではないかと考えています。そういうものをプログラムに20個ほど用意しています。

 iPS細胞に代表される再生医療は、脊髄損傷や軟骨欠損に応用できるのではと考えられます。今回は、再生医療に関するシンポジウムの開催も予定しています。ほかに細胞イメージングや感染症、リウマチを中心とした免疫疾患、痛みのサイエンス、シナプス、筋肉のエイジング、ゲノム研究、スカフォードなどのバイオマテリアル、人工関節など、多彩な話題のセッションを組んでいます。

 会長講演では30分ほど、自分がやってきた研究についてしゃべらせていただきます。これから整形外科が進んでいくべきサイエンスの方向なども語りたいと考えています。

 ポスターは桜島と竜虎の絵で、整形外科の基礎研究に関わるものがたくさん書き込まれています。竜の角はピペットマンですし、背中には側弯症の矯正道具が描かれています。雲には骨の細胞や、マウス、破骨細胞、ワトソンクリック。噴火煙は細胞です。他にもよく探せば、抗原抗体反応を意味する記号などいろいろな物がみつかりますよ。


九州医事新報社ではライター(編集職)を募集しています

九州初の地下鉄駅直結タワー|Brillia Tower西新 来場予約受付中

九州医事新報社ブログ

読者アンケートにご協力ください

バングラデシュに看護学校を建てるプロジェクト

人体にも環境にも優しい天然素材で作られた枕で快適な眠りを。100%天然素材のラテックス枕NEMCA

暮らし継がれる家|三井ホーム

一般社団法人メディワーククリエイト

日本赤十字社

全国骨髄バンク推進連絡協議会

今月の1冊

編集担当者が毎月オススメの書籍を紹介していくコーナーです。

【今月の1冊, 今月の一冊】
イメージ:今月の1冊 - 88. AI vs. 教科書が読めない 子どもたち

Twitter


ページ上部へ戻る