飛耳鳥目

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顧客満足の奥義

 ラーメン屋の亭主が調理場で、スープと麺に目を落とし、どうすればこのスープと麺がよろこんでくれるだろうかと考え続け、ふと目を上げると目の前にお金を握った消費者が列をなしていた。

 たい焼きを売っている人が、手元のたい焼きをじっと見て、どうやればこのたい焼きがにっこり笑ってくれるだろうかと、ひたすら考え続けていたら、店の前にお金を握った消費者が行列を作っていた。

 私たちは「顧客満足」という言葉を間違ってとらえているのではないか。お金を支払う人が顧客ではなく、「飯の種」という観点から見れば、ラーメン屋の顧客=飯の種は麺とスープ、たい焼きの店の顧客はたい焼きだ。

 そう考えたら、不動産業は土地を誰が買ってくれるだろうかと周囲を見回すのではなく、目を足元に落として、この土地がよろこぶために私に何ができるだろうと考えることだし、経理は帳簿が、板前は包丁と魚が、受付は目の前の人間すべてがよろこんでくれるにはどうしたらいいかと思索の限りを尽くすことである。新聞記者であれば、この文字と写真がよろこんでくれるためにどう扱えばいいかを考え尽くした時、意図せずとも読者が楽しく読んでいるという構図になる。

 そこを思い違えて、お金を払う人こそが顧客だと決めつけて、目元手元足元をおろそかにして媚びへつらうことが世に満ちているような気がする。

 ちょっと立ち止まって、自分の本当の顧客はだれだろう、そして私はそれをよろこばせようと努めているだろうかと考えるのも無駄ではないだろう。(川本)


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