もっと認知症の認識を

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福岡県医療団体協議会が高齢社会に向け医療技術者にセミナー

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 福岡市東区のナースプラザ福岡で2月15日、第27回医療技術セミナーが開かれた。主催は福岡県医療団体協議会。後援は福岡県、福岡市、福岡県医師会。

 今回のテーマは高齢者医療で、特に認知症にスポットを当てた。参加者は140人ほどだった。主催者挨拶を、福岡県医療団体協議会副会長で福岡県看護協会の花岡正代会長が行ない、2025年問題に関して意識する必要性を述べた。

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 特別公演は、グループホームふぁみりえのホーム長で大牟田市認知症ライフサポート研究会の大谷るみ子代表。認知症のケアに関して「利用者本位と言うが、まだ古い問題対処型の施設が多い。収容しておだやかに暮らすのではなく、地域の一員として社会参加しながら本人らしく生活してもらうことを目標とすべきで、視点の転換が必要」。「本人の自由と安全の確保のバランスをどうとるかが専門職の腕のみせどころ。何を止めて何をやらせるかは、我々の基準で抑制してはならない」。「お茶にお好み焼きを付けて食べるお年寄りがいた。職員は止めようとしたが、やってみたらおいしかった。そのままでよいと思う」と述べた。

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 福岡県大牟田市は「安心して徘徊(はいかい)できる町」を目指し、模擬徘徊訓練や、全国に先駆けて始めた認知症コーディネーター養成研修など行なっており、絵本を使った小中学校への啓蒙活動は10年間続けられている。2012年度は21校で実施、そのうち約7割が模擬徘徊訓練などに参加、実際に小中学生の通報で保護された徘徊者もいるという。

 大谷代表は「地域に認知症の人がいても良いと思える社会にすることが大切」と、専門職だけが認知症を支えていては限界があるという考えを伝えた。

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 ほかに、福岡県栄養士会の石井妙子副会長を司会に、4人が講演した。

 九州医療センター臨床検査部の畠伸策主任は、アルツハイマー病で脳脊髄液や血清を使ったバイオマーカーによる診断が可能になったと紹介し、「治療可能な認知症(二次性認知症)を適切に診断することは臨床で極めて重要。早期に治療を行ない、回復すれば、医療費抑制にもつながる」と述べた。

 久留米大学病院画像診断センターの山口政親診療放射線技師はCTやMRI、SPECT、PETなど各画像検査の方法を紹介し、今津赤十字病院の白木潤子看護師は、認知症看護の実態を語った。

 介護老人福祉施設唐孔雀園の江頭美恵子栄養士は「認知症患者の半数に嚥下(えんげ)障害がある。患者・家族が胃ろうを希望しない限り口から食べていただく。嗜好に配慮しながら安全性を確保した食の提供が求められる。マニュアル化して、誰が作っても同じものが出せなければならない」と述べ、嚥下食のレシピを紹介し、在宅配食について「安否の確認だけでなく、認知症の状態の確認や体調の変化も見ている。食べ残しもあるので、適切な提供量を把握するためにも話をすべき」と述べた。


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