キャンサーサポートが箱崎小6年86人に、いのちの授業
福岡市東区箱崎の市立箱崎小学校(三原英喜校長)で2月12日、6年生にがん検診と命の大切さを教える「いのちの授業」があり、3クラス計86人が、がん体験者から授業を受けた。
教師役になったのは、がん患者支援と啓発を進めている「キャンサーサポート」代表の宮部治恵さんと中村伸一さん、中原美夏さんの3人。がんを宣告された時の苦悩や悲しさ、治療の苦しさを生々しく話し、検診の重要性や生活習慣について教えた。最後に「今日、生きているのは素晴らしいこと。皆さんも自分と友達の命を大切にしてほしい」と訴えた。2月5日の穂波西中学校に続き2回目。14日には千早小学校でも開いた。
授業を参観したキャンサーサポートの蓑原正己さんは「いじめや虐待で死にたいと思う子供が増えている。その防止にもなってほしい」。県議会副議長の長裕海県議(自民党)は「友達が肺癌になったのをきっかけに、がん検診を呼びかける活動をしている。この授業がもっと広がってくれれば」と期待している。
三原英喜校長のコメント=「祖父母との結びつきが強い地域なので、6年生なりに死を理解している。がん体験者の言葉は強く印象に残ったはず。がんの理解だけでなく、命の尊さも感じてくれたのではないか」。
キャンサーサポートはNPO法人を設立申請中で、いのちの授業のほか、リレーフォーライフや福岡にがん条例を作る活動にも積極的に参加している。