久留米大山田亮教授が説明
福岡市中央区の天神イムズ内シャンガーデンで12月18日、市民向けの講演会があり、20人が参加した。久留米大学先端癌治療研究センターと、NPO法人ウィッグリングジャパンが企画し、㈶福岡県すこやか健康事業団の協力で、ほぼ毎月行なわれているもので通算26回目。
この日の講師は同センターがんワクチン分子部門の山田亮教授。「免疫と食生活の関係」をテーマに、アルギニンを多く含む食物を紹介し、ポリフェノールが制御性T細胞を正常な状態に戻すことなどを説明した。またスギ花粉症に関して、遺伝子組み換え米や、医薬品承認申請中の舌下免疫療法など、原因抗原を含む食品が予防に用いられていることを紹介した。癌予防と発癌リスクに影響があると考えられる食品も紹介されたが、山田教授は「ベータカロテンは食道癌の予防に効果があると考えられるが、摂りすぎると肺癌のリスクが上がる可能性もある。適量が大事」と注意をうながした。また伊勢神宮の神饌(しんせん)を紹介し、「量は多いが健康的だ」と述べた。
後半はウィッグリング・ジャパンの森上裕子さんが、鶏のカシューナッツ炒めなど、アルギニンを多く含みカロリーの少ないレシピを紹介した。
次回は2月28日、同じ会場で開催予定。テーマは食物と現代病の予防で、講師は熊沢義雄北里大学名誉教授が担当する。