皆様 新年あけましておめでとうございます。よいお年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
看護協会は、公益社団法人として県民の健康な生活の実現のため、看護職の継続教育に力を入れることはもちろん、新人看護職をはじめ看護職員が働き続けることができる職場環境づくりに今年も取り組んで参ります。協会の将来ビジョンに明文化し、中・長期目標の中に織り込みました(別表参照)。協会員全員で共有し実践していきたいと思います。
看護の質向上には、保健師、助産師、看護師、准看護師がそれぞれの専門性を高め、役割を果たすための自己研鑽や継続教育とともに雇用の質の向上が必要です。少子高齢社会、人口減少の時代を踏まえ、働き続けられる社会の実現は重要であり、国も看護職から医療職へとワーク・ライフ・バランス推進の対象を広げています。
看護協会は2年前から、最優先課題としてワーク・ライフ・バランス推進事業に取り組み、今年度も継続事業としています。9施設の参加病院とワークショップを実施し、インデックスによる自施設の問題分析に始まり、計画・実施・評価とPDCAサイクルをまわし、組織的に改善に取り組むことができました。今年1月には取り組み施設の成果報告会を開き、これから周辺の地域へと拡げていく計画も立てています。
現在日本は高齢・多死の時代を迎え、看護職の需要は増大しており、働く場も施設から地域へと拡大していくことが予測されます。「生活といのち」の両方に関わることができる看護職がチーム医療のキーマンとして、国民のニーズに応える活動を推進し、社会貢献の視点を忘れず、主体的に役割を発揮していきましょう。長年継続してきた、地区支部活動における「まちの保健室」の定期的な開催は、地域住民の方々に看護協会の広報の役割を果たしていますが、協会の知名度はそれほど高くはないのでこれからも活動を続けます。そして地域住民への健康指導の役割を果たしていることを考えれば、公益事業そのものです。
今年も政治、経済、国際関係、災害など不透明な状況にありますが、医療者としての自覚を持ち、国民の健康を守るために頑張りましょう。本年も福岡県看護協会へのご協力とご支援をどうぞ宜しくお願い申しあげます。
《福岡県看護協会将来ビジョン》
看護の質の向上を図り、看護職が働き続けられる環境をつくり、
県民のすこやかな生活の実現に寄与します。
■中・長期目標(3~5年後をめざす)
①看護職の確保・定着の拠点となる。②会員・非会員を問わず、看護の質の向上に努める。③働きやすい職場環境を実現する。④地域住民の健康支援を行い、看護の普及・啓発を促進する。⑤看護協会、地区、施設との連携強化を図る。
■短期目標(1年後をめざす)
①ワーク・ライフ・バランスの推進と地区への浸透を図る。②ナースセンター事業を強化する。③組織強化のために非会員への働きかけを行う。④新人教育研修責任者のフォローアップ研修、新人研修を地区で実施する。⑤地域住民への広報活動を強化し、看護協会の認知度を高める。⑥訪問看護ステーションの強化を図る。