【福岡県医師会】「江口孝恵基金」を設立予定
福岡県医師会の定例記者会見が9月18日、県医師会館で開かれた。
先天性風疹症候群
先天性風疹症候群が増え続けており、今年はすでに13例ある。抗体検査は現在保健所で行なっているが、来年度は医療機関で実施できるよう、厚労省保健局は、7億8千万円の補助金と2千400万円の普及啓発費を概算要求する。
エピペンの使用法徹底
文科省の報告によると、児童のアレルギー疾患有病率のうち、アナフィラキシーは0・14%。アナフィラキシー発症時に緊急補助療法として使われるエピペンは、平成23年9月に医療保険の適用になった。救命現場に居合わせた教職員がエピペンを、児童に代わって注射することは「反復継続する意図がないもの」と認められ、医師法違反には当たらない。福岡市では16か所で、エピペンの使用に関する実習を教職員に行なっている。県としては、11月21日に行なわれる学校保健研究大会で特別講演を、来年1月には教職員を対象に、実施研修会を開催する。
保育士が相談窓口に
働く女性医師の仕事と家庭の両立を支援するために、保育士による相談窓口を開設した。女性であれば医師会の会員・非会員を問わず、毎週月曜と木曜に電話とメールで対応する。医師会のウェブサイトに専用ページも作った。相談は TEL:092(473)2302まで。
在宅チーム医療リーダー
在宅医療の充実をはかるため、平成24年度・25年度に「在宅チーム医療を担う地域リーダー研修」を福岡県から委託された。今後も地域医師会と県行政、多職種との間を取り持つコーディネーター役として携わる予定。
横倉会長の縁で1億円
今年8月22日、看護師を目指す若者を支援してほしいと、大牟田市で㈲江口栄商店を経営していた江口孝恵さん(72)から1億円の寄附があった。県医師会では、看護師・准看護師を養成するため「江口孝恵基金」を設立する予定。今後基金の運営委員会を設置し、地区医師会から推薦された学生を審査し、援助を行なう。江口さんは日医の横倉義武会長の妻と親しい間柄で、その縁で寄附に至ったという。