山陽小野田市民病院が新病院建設 来年10月開院

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山陽小野田市民病院 院長【泌尿器科医長・腎透析センター長】
山口大学医学部臨床教授【泌尿器科学】
瀧原 博史
1968 宇部高校卒 1975 山口大学卒 1981 山口大学医学部泌尿器科助手 1981 ロチェスター大学医学部ポストドクトラルフェロー 1985 山口大学医学部講師 1992 同助教授 1996 小野田市立病院泌尿器科医長・腎透析センター長 2003 同副院長 2005 山陽小野田市民病院院長

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「祖父が外科の開業医で、宇部医師会の設立に奔走したそうです。医師になり、地域に貢献したいと考えたのは、その祖父がきっかけ。私が生まれる直前に亡くなりましたが似ているらしく、医師会の古い先生方には顔がそっくりだと言われます」とのこと。現在は小野田市医師会の副議長も務めている。「ロチェスター大学留学時代に、アメリカ泌尿器科学会理事長もされたコケット教授に師事できたことは、人生の宝の一つ」だそうだ。

平成17年、小野田市と厚狭郡山陽町が新設対等合併し、山口県山陽小野田市が誕生した。それに伴い平成20年、小野田市立病院は山陽市民病院を統合し、山陽小野田市民病院と名称変更。MRIを一新するなど、機器の導入に力を入れ、幅広いニーズとより高度な医療が提供できるよう強化した。

新病院の場所については、市議会などを中心に議論があったが、現地点が好立地のため、現在の敷地内に建設されることになった。現病院は新病院の開院後取り壊され、駐車場になる予定。

来年10月に開院し、グランドオープンは平成27年の4月を予定している。

新病院の建物は、災害時に機能させる事を考えて、鉄骨造。2万3千㎡を超える敷地内に、およそ4千500㎡の建築面積を持つ建物が建てられる。敷地は海抜1.2mの高さのため、水害を考慮し地下室は作らず、1階を海抜2.2mとした。受水槽は2階、エネルギー諸室は最上階に配置した。地上9階建て。

延床面積は1万7千㎡を超え、病床数は変わらず215床。個々の病室には院内感染症に配慮した洗面台と、廊下側に出てすぐの場所にトイレが設けられる。

以前は九州大学の関連病院だったが、現在は山口大学との強固な関係を築いており、現在の医師は全員山口大学からの派遣。「当院は山口大学医学部の西の出城であり、AMEC3(Advanced Medical Emergency and Critical Care Center = 山口大学医学部附属病院先進救急医療センター)などを出たばかりの患者さんを預かるにも十分な施設。特に透析とリハビリテーションは得意。
頼まれれば、全科丸呑みで任せてもらっても大丈夫です」と院長は話す。特に周産期医療関しては関係が深く、常勤医が3名派遣されている。

また地元大学出身の院長を置くことによって、開業医との連携を円滑にしているのも、この病院の特徴の一つだが、新築で使いやすくなり、開業医からの紹介患者も、より十分な状態で対応できるようになる。

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今回病院が目指しているのは、CASBEE(Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency = 建築環境総合評価システム)の最高ランクであるS評価。排熱の空調活用、地中熱・太陽熱の利用、高効率照明器具の導入、節水への配慮、雨水の再利用、高断熱外壁などを行う。民間病院ではないこともあって、装飾にはあまり資金を使わず、飽くまでも実利的な設備に工費をつぎ込む方針だ。

駐車場が拡張されるため、現在病院敷地内まで路線バスが入れるように交渉中。病院の前にバス停はあるが、遠いために病院玄関前に止めるようにしたい、とのこと。

患者が利用する入口は、通常の玄関からエントランスに抜ける正面入口、時間外入口、救急搬送口以外にも、2つある。一つは感染症に罹患した患者が出入りする入口で、通常の利用者とは院内で一切接触しないように作られている。もう一つは発熱外来入口で、他の利用者との接触を制限している。

 外来は1階に作るが、プライバシーを考慮し、産婦人科と泌尿器科は2階に作る。検診部門、臨床検査部門、内視鏡部門は隣接させ2階に置く。3階には最大30床までを対応可能な透析室と、4室の手術室。管理部門は4階に置かれ、5階から8階までのフロアが病棟になる。特に8階は全室個室の産科を中心に、婦人科の患者などが入る女性専用のフロアにする。それに伴い、女性医師確保にも積極的に動く。

 新病院では、保育所と、女性専用の研究室を設置する。設備面だけではなく、子供のいる医師が早く帰れる仕組みなどをすでに作っており、受け入れの態勢は整っているそうだ。また現在の病院にも女性用研究室はあり、ソファーベッドを置いて、男性の目を気にせず休憩ができるようにしている。

 瀧原院長は赴任当初から腎・透析部門の看護師の教育に力を入れてきた。給与を払いながら看護師を院外の施設で研修させることに、市の職員たちは「前例がない」と当初猛反対をしたが、当時の院長の協力を得て、部門の強化に成功。現在は理解も得られ、部門に限らず院外研修をすすめている。


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