RP 患者会 代表 永松 勝利
TEL/FAX: 0567-74-5314
HP:http://horp-rp.com/
【疾患について】
再発性多発軟骨炎(略称RP)は、全身の軟骨組織に炎症を起こし、重度の場合は気管軟骨の炎症で気管狭窄となり、気管切開などの外科的処置が必要となり、処置の遅れにより呼吸困難で死に至る場合もある疾患です。
患者数は推定約500人と言われ、具体的な症状として耳介軟骨の炎症が6割に見られ、鞍鼻、眼症状(強膜炎等)、関節炎、気管軟骨炎による呼吸困難、心臓血管系症状(大動脈弁閉鎖不全等)があり、軽度と重度の差が激しく、寛解と再発を繰り返す疾患です。治療法が確立されておらず、対症療法で炎症を抑え、症状に加えて薬の副作用に苦しめられています。
【難病対策の問題点】
来年施行の新たな難病対策の中で「医療費助成対象疾患を現行の56疾患から300超疾患に拡大」とありますが、助成対象は「一定の重症度以上」との線引きがされようとしています。
軽度と重度を繰り返す当疾患は線引きが困難です。本制度は難病患者のデータ収集と臨床試験による治療研究が本来の目的で、患者数が500人以下の超希少疾患は、一定の線引きによる一部の積極的な治療(研究協力)では、有効な研究成果を望めず、制度本来の目的を果たすことが出来ません。
そこで私たち患者会は、以下の2点を目指して署名運動を行なっています。①RPの難治性疾患克服研究事業(医療費助成対象疾患300超)認定。
②疾患の希少性を反映した、助成対象患者の範囲設定。
【疾患による問題点】
RPは医師の間でも極めて認知度の低い疾患です。発症する箇所で受診する科が違い、再発箇所が過去と相違し、以前の発症との関連性に気づかず、重症化してしまうことがあります。
解決のために日本リウマチ学会総会と呼吸器学会学術講演会でRPの広報活動を毎年行なっており、ここ数年、発症から診断までが短期化し、多くの患者の早期治療につながっています。
しかし患者の60%の初診科が耳鼻科であるにも関わらず、耳鼻科での認知度は低く、診断と適切な処置が施されないために重症化し、呼吸器病変につながることが少なくありません。
そのため耳鼻咽喉科関連学会での広報活動をお願いしましたが、前例がないとの理由で実現出来ませんでした。そこで全国の医師の皆様に下記のお願いを致します。
①RPを広く認知していただき、早期診断・治療をお願いしたい。
②耳鼻科専門医に広く認知していただくために、学会や総会での広報活動を許可してほしい。