今年で創立5 0周年 │ 社団法人北九州市医師会

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会長  合馬 紘(おうま ひろし)

おうま・ひろし=1970 九州大学を卒業し九州大学医学部付属病院勤務。1971 九州労災病院勤務などを得て、1984 医療法人北愛会合馬内科クリニックを開業。1990 北九州市小倉医師会理事、1992 北九州市医師会理事、1994 同医師会専務理事、1998 北九州市小倉医師会副会長、1998 福岡県医師会理事、2002 同常任理事、2003 北九州市医師会副会長、2006北九州市小倉医師会会長、2010 から北九州市医師会会長。

 昭和38年2月10日、門司市、小倉市、戸畑市、若松市、八幡市の5市が対等合併し、北九州市が誕生した。同年4月には全国で6番目、九州では初の政令指定都市となる。合併に伴い、5市の医師会は区医師会となり、北九州市医師会が設立された。北九州市は現在、およそ100万人の人口を擁し、非都道府県庁所在地としては関西以西で最大、九州では人口第2位の都市。

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平成25年3月11日、田村憲久厚労相から北九州市医師会に感謝状が送られた。東日本大震災の支援活動として、12名で編成したJMATを茨城県に派遣したことや、検視チームを宮城県に派遣したことに対するもの。同医師会は、災害医療に関する研修会に力を入れているそうだ。

 市の成り立ちが他の政令指定都市とは違いますから、医師会の役割もまた違ってきたものになります。北九州市医師会は、各区医師会の調整や行政との折衝窓口を担う医師会として、昭和38年9月に設立されました。各区の医師会は100年の歴史を持っており、市の合併当時、すでに法人格を持っていたんですよ。

 下部組織である区の医師会が法人格を持って、看護学校や高齢社会対策事業をやっています。市医師会は「事業を行なわない」という役割分担を明確にしてスタートし、現在も病院等を運営していません。各区の医師会が地域の保健・医療・福祉に大きな役割を果たしているというのが、北九州の特徴でもあると思います。下部組織の事業を上手にバックアップするのが、市医師会の役目です。

 救急医療に力を入れており、機能別救急に関しても充実したシステムが行政と医師会で構築されています。中でも小児救急に関しては、全国一だと思います。

 市行政との係わりは、すべて市医師会が担います。事業をやっていませんから、集中して対行政に戦力を割けるのは強みです。政令市は、市が大きな権限を持っていますから、折衝を行う市医師会の役割は決して小さくはありません。

 3代前の会長である関原敬次郎先生の時代から、市行政との協調関係は、しっかり出来ています。市医師会は、直接市長や副市長とのパイプが強く、信頼関係があります。どこの市医師会よりも強固かも知れません。

 北九州は政令市の中でも特に高齢化が加速していますから、行政と市医師会が協調関係にあることは必要です。以前は西小倉駅前、小倉城の近所に医師会館がありましたが、前市長の時代に「保健と医療と福祉が一体となって取り組まなければならない。関わる団体を一か所に集めたい」と要請され、北九州市総合保健福祉センターの7階に移ってきました。4階には保健所もあります。休日急患センターや歯科医師会館なども入っています。市役所もすぐそばです。北九州では市レベル、区レベル、小学校区レベルという3層構造の地域福祉ネットワークが特長で、その中心が北九州市総合保健福祉センターであり、そこに医師会館があるということは、大きな意味があると思います。

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昭和20 年小倉市生まれ。50 年前は九大受験を控えた高校3年生だった。祖父の代からの開業医で、合併当時は父親も小倉市医師会所属の医師。「専門医として働いてきましたが、ライフワークはかかりつけ医の普及」と話す。

 介護保険制度を設計するためのモデル事業も、北九州でほとんど行なわれました。全国の医師会立訪問看護ステーションの第1号は小倉医師会で、ほぼ同時に各区医師会が設置しました。今は各区の医師会が、ヘルパーステーションや居宅介護支援事業なんかもやっており、今年から医療と介護の連携で、在宅の患者さんの情報を共有するモデル事業を2つスタートさせます。1つは市の予算の事業で、すでに全市で始めていますが、携帯端末(スマートフォン)を使った医師や訪問看護師、ケアマネージャー等の情報共有。もう1つは、若松区で始めますが、県医師会の医療再生基金を用いた事業で、在宅患者のカルテのサマリーを、県医師会メディカルセンターのサーバに入れるというものです。

 下部組織は5つの区医師会のほかに、産業医科大学医師会があり、市医師会に代議員を出してもらっており、関係も各区医師会と同じく良好です。産業医科大学は産業医を育成する目的大学で、北九州に根ざした医療は本来難しいと思うのですが、原田大教授が中心になって地域医療連携本部を設置され、熱心に取り組んでいただいています。

 今は少子高齢社会という難しい時代です。節目の年にもう一度、市医師会に求められる役割を、原点に帰って考えたい。そして百周年に向け、時代の変化に対応しながら、今後の50年もまたしっかり歩んでいこうと決意しています。

 こういう時代ですから華美にならないように、11月2日に記念事業の式典・祝賀会を考えています。最近の20〜30年にスポットを置いたような記念誌を作成出来たら、と考えて準備をすすめています。政令指定都市の医師会が今20ありますが、そのうちの十四大都市医師会連絡協議会の先生方をお招きする予定です。


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