―死生学入門講座―最終回
福岡市中央区の天神ビルで2月23日、医療講座「死生学入門」があった。
講師は前山口大学医学部教授で、北斗病院(帯広市)在宅医療科の谷田憲俊医師。自分や家族の死に関心を寄せる市民40人に、「日本人の死生観の変遷を振り返る」と題して話した。
この講座はNPO患者の権利オンブズマンが2007年から、年3回開いているもの。
谷田医師は、古代の死と葬送について東洋と西洋を比較し、「死の5段階説」(拒絶―怒り―交渉―抑うつ―受容)を引いて、いつの世も人は死を受け入れられないことや、最近のマスコミ調査で、あの世や霊魂があると半数の人が思っており、最近は若い女性に増えていると話した。参加者の終末医療についての質問には「選択は患者の意思に従うべき。家族が決める時は、本人に意味や利益があるかを医師に確認すること」と答えた。
オンブズマン事務局では3回とも好評だったとして、来年度も諸問題を取り上げたいとしている。