九大病院がんセンターで癌の勉強会
九州大学病院がんセンターがん相談支援室は1月24日、九州大学病院でクローバー会を開いた。同会は平成22年から始めた癌の勉強会で対象は癌患者とその家族。
今回は1クール6回のうちの5回目で、同センター緩和ケアチームの嶋本正弥医師と村上一徳臨床心理士がストレスの悪影響と解消法を紹介した。水元一博センター長もオブザーバーで参加し、補助的な解説を加えた。参加申し込みは40人を超え、その半数ほどが受講したという。
参加者の質問と医師の答えは次の通り。
Q...リラックスは癌を良くできるのか。
A...はっきりしない。
だがストレス状態は、治療を受けようという自己決定に影響が出ることもある。また、眠れなくなる、食欲がなくなる状態が続くと、免疫は低下し良くないと推測できる=嶋本医師。
A...痛みが強いと食事も摂れず良くない。医療用の麻薬で痛みを取ると寿命が延びるというデータはある。十分な癌治療が受けられるように体調を整えることが大切なので、リラックスは良いだろうと言える。しかし食べ過ぎて肥満になると脂肪から胆汁酸が増加し、その発癌作用などで大腸癌などが増えるという報告がある。食事はほど良く摂取しなければならない。また、ほど良い体重が癌を発生させにくいようなので、太り過ぎには注意しなければならない=水元センター長。
次回は2月27日午後2時から同会場で、「患者・家族を支える様々な制度」について、がん相談支援室のソーシャルワーカーの三宅仁史社会福祉士が解説する予定。