(株)ノダは高齢者向け商品開発に力を入れている建材メーカー。昨年11月の九州ホスピタルショウ2012に出展し、介護・医療関係者の関心を集めた。福岡市博多区上牟田のショールームを訪ねた。
両側から開けられる戸
まず目を引くのは、部屋の内外双方から押して開けることの出来るドア「ケアシスト」(写真参照)。
車椅子でドアを引くことは難しい。従来は下レールや敷居をなくすため上から吊った引き戸が一般的だった。
「ケアシスト」は戸袋分のスペースを必要とせず、狭いスペースにも設置することが出来る。下レールは存在しないため段差もない。弱い力で軽くハンドルを押すだけで開くことが出来、指挟みを防止する形状のヒンジで高齢者や小児にも安心だ。カラーバリエーションやデザインも多く、内装や用途にあったものを選べる。開口幅は1180ミリと1062ミリ。
衝撃を吸収する床材
「ケアシスト」が展示されている部分の床材は「衝撃吸収フロア=ネクシオ」。高齢者の転倒に備えたクッション性の床で、従来の床に比べ滑りにくく一般木材と同等の立位安定性を有するという。ショールームでボウリングの球を落として跳ね方を試すことが出来る。
転倒時の衝撃吸収だけでなく、転倒そのものを予防しているところが画期的。適度なスプリング効果は、介護者の歩きやすさや立ち仕事での疲れにくさをも考慮されており、病院や老健などで働く現場スタッフにも好評だそうだ。物を落としても傷つきにくいだけでなく、車椅子による擦り傷にも耐性がある。耐アンモニア性能に優れ、塩素系消毒にも耐性がある。床暖房や電気カーペットにも対応。柄も数種から選べる。
ショールームにはほかに、蓄光樹脂を埋め込んだ手摺なども展示されている。白内障を想定したゴーグルなどにより、高齢者を疑似体験することもできる。
問い合せは㈱ノダ建材事業部九州ブロック福岡ショールームまで。
TEL:092(474)9250