創傷治癒を悟る学会に

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第4回日本創傷外科学会総会

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あいさつする清川兼輔会長

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Skull&Facial Bone Healing 研究会によるハンズオンセミナー「やさしい骨きりと骨固定法:下顎枝矢状分割術」に取り組む医師ら。
(7/27 日ホテルニューオータニ博多)

中央区渡辺通のホテルニューオータニ博多で7月26、27日、第4回日本創傷外科学会総会・学術集会が開かれた。

大会に際して、清川兼輔会長=久留米大学形成外科・顎顔面外科学教授によると、日本創傷外科学会の心は「キズを治すプロフェッショナルは形成外科医であることを広く知ってもらうこと」にあり、設立の心を代々引き継いでいける力強い学会に育てるために本大会のテーマを「創傷治癒を悟る」にしたという。

27日には、ニューオータニ正面の電気ビル共創館で市民公開講座「けが、キズの治し方」が開催され、市民90人が参加した。

開会のあいさつをした塩谷信幸北里大学名誉教授は、「最先端医療では、適切な応急措置により、従来よりもきれいにまた痛みを少なく治すことが可能になっているが、家庭にはまだまだ浸透していない。そこで、日常生活をより快適に過ごすために本講座を開催した」と語った。

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上から塩谷信幸名誉教授、大慈弥裕之教授、安田浩准教授(電気ビル共創館で)

講演者の大慈弥(おおじみ)裕之福岡大学医学部形成外科学講座主任教授は、けがとキズを早くきれいに治す方法についてレクチャー。傷口を消毒し乾燥させると、傷を治癒させようと働く細胞や、細胞を増殖・分化させる物質の活性を止めてしまう。早く、きれいに治すために湿潤療法がある。これは傷口を消毒せず、乾燥させない治療法。けがをすると、傷口に滲出(しんしゅつ)液がにじみ出てきて、傷を修復し皮膚を再生させる。つまり、傷を早くきれいに治すには滲出液を乾かさないように、傷口を水道水でよく洗ったあと、潤いを保つシートを傷口に張り、一週間程度シートを張ったままにしておく。大切なのは傷口の汚れをきれいに洗い落とすことで、くれぐれもケガ直後の処置を誤らず、迷ったらすぐに医師に相談するべきだと述べた。

続いて安田浩産業医科大学病院形成外科准教授は、やけどを食品用ラップなどで覆う、いわゆるラップ療法により、傷口が腐って足を切断、重篤な感染症を起こす事例が相次いでいることを紹介。湿潤療法の効果は確かめられているが、やけどは症状の軽重によってそれぞれに適した治療法があるため、正しい知識を持つ医師が医療用シートで行なわないと大変危険であると警鐘を鳴らした。


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