NPOと県との新たな公共サービス提案事業
ケーキとコーヒーを楽しみながら、がんについて学ぶ集いが月に一度、天神の西鉄グランドホテル・グランカフェで開催されている。 NPO法人ウィッグリングジャパンと久留米大学との共同企画で、9回目の6月21日は免疫・免疫治療学の伊東恭悟教授が「がんと食事」をテーマに語り、30人が参加した。
伊東教授はがんを予防する生活として「①良い腸管の働きが免疫を作るので、大便を毎日出すこと
②野菜などの食物をたべること
③免疫は夜作られて昼働くことから、8時間以上よく眠ること」と3点にまとめ、「悔いのない人生を送るために、患者や家族が自ら情報を集め、医師と相談しながら一歩一歩歩んでもらいたい」と話した。
参加者からの「体を温めるのは良い治療法か」との質問には、ある有名な温泉に通った患者が、逆に体調が悪化した事例を引き合いに出し、がんを殺す細胞とがん細胞の両方を温めてしまうので、温めることには必ずしも根拠があるとは言えないと回答した。
カフェは久留米へ
福岡市外での開催を望む声に応え、10回目の7月10日には久留米市のホテルエスプリで、外科学講座の唐宇飛(とう・うひ)講師が「乳がん治療個別化への進歩」をテーマに、乳がん治療をどうやって決定するのかを語った。
久留米市では初開催で、およそ40人の参加者の多くは女性だった。
唐講師は、現在は乳がんの進み具合に合わせた治療法を個別に選択する時代だと語った。会場から、乳がんのペプチドワクチンの状況についての質問があり、認可を目指して現在臨床試験中だとの回答があった。
次回は8月7日午後3時半から、天神イムズのシャンガーデンで九州大学口腔顎顔面外科の中村誠司教授が「口の健康」をテーマに語る予定。
1周年を迎えて
なお、ウィッグリングジャパンが7月で設立1周年を迎えたことを記念して、7月13日に中央区天神の「海幸」で交流会が開催され、和気あいあいの雰囲気の中、会員や関係者で賑わった。