不妊患者の心理サポートを考える

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《西鉄ソラリアで日本生殖医療心理カウンセリング学会》

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日本生殖医療心理カウンセリング学会の第9回学術集会

日本生殖医療心理カウンセリング学会の第9回学術集会(詠田由美会長=アイブイエフ詠田クリニック院長)が2月19日、西鉄ソラリアホテルで開かれ、全国から264人がつどった=写真。

テーマは「明日を生きる―がんと生殖医療―今何ができるのか」。

開催に際し詠田会長は「卵管因子の適応から開始したARTは男性因子にも福音をもたらしたが、治療の選択肢が増えると患者は決定に迷いや葛藤を生じる。不妊治療が高度で長くなるにつれ患者の心理サポートを必要とするようになる。現在ARTは想像以上に進化した。若年のがん患者が、がん治療を受ける前に妊孕性温存目的に胚や卵子を冷凍保存することは、まさに領域を超えたART治療適応のひとつ。生命を脅かす疾患と闘いながら、生殖医療に救いや希望を求める患者には、健康な不妊症患者とは異なる心理があり、異なる心理サポートが必要と考える」として、テーマ提示の理由とした。

開会冒頭で、同学会理事長の久保春海東邦大学名誉教授が「生と死は隣り合わせ、活発な論議を」と呼びかけた。

教育セミナーでは九大病院・子どもの心の診療部特任教授の吉田敬子医師が、周産期の女性の心理について講演し、参加者からの「精神障害のある女性で、妊娠出産していい場合と無理な場合との区分けはあるのか」との問いに、「処方どおりに薬を飲んでいる場合や症状が活発でない場合、夫も自分も出産を希望している時には、内服をしたまま妊娠してもらい、出産後の気分の揺れにクローズモニターをする。その時、精神薬物治療薬を中途半端に使わない。自己中断しない。産後もしっかり育児機能を保ちたいなら、しっかりコントロールして薬を使うように言う。それによるメリット(母親の健康と育児機能の維持)の方が大事。妊娠中に薬を不必要に減らすと、ストレスや精神症状の悪化となりやすい。精神医学的には妊娠をとめることはない。要は、母親の症状のコントロールにも増して、夫や実母、あるいはサポーターがどれくらい一致して赤ちゃんを見てくれるかというセーフティネットにかかっている」などと答えた。

続いて東京HARTクリニックの臨床心理士、平山史郎氏が生殖心理カウンセリングの現状について話した。パネルディスカッションにはアイブイエフ詠田クリニックの愛甲恵利子看護師長も参加、胚・卵子凍結を行う患者の心理を語った。


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