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- 中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会
九州支部準備会世話人 峰平あけみ
高い断熱性や耐久性から「奇跡の鉱物」と呼ばれたアスベスト(石綿)。その微細な繊維を吸い込んだことによる健康被害が広がっています。
吸引後20年~40年もの潜伏期間を経て、肺がんや中皮腫(肺膜・腹膜・心膜)などの重篤な疾病を引き起こす恐ろしい鉱物で、「静かな時限爆弾」とも呼ばれています。多くの人々が死へのリスクを認識せずにこの物質を吸い込み、長い潜伏期間を経て帰らぬ人になっています。咳が続き、体調不良を感じて受診した時にはすでに発症、早い進行に患者も家族も何がなにやら分からないうちにどんどん悪化。呼吸も出来なくなっていく。
私の夫も悪性胸膜中皮腫で3年前に亡くなりました。建設会社の現場監督として誇りを持って仕事に励んでいましたが、吸い込んだ時限爆弾が20年あまりの潜伏期間を経て爆発したのです。「無念だ」との言葉を残して逝ってしまいました。
当時、福岡には相談できる窓口も患者会もなく、私たち家族は孤立し、不安な毎日でした。夫が発病した時に患者会があれば、あんなに途方に暮れることはなかったのではないかと思います。
「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」は、中皮腫の患者本人が参加する全国的な患者会として2004年に設立されました。この会は、アスベスト疾患(中皮腫・肺がん・石綿肺・石綿胸膜炎・良性石綿胸水・びまん性胸膜肥厚など)になった患者とその家族が主体となって構成されています。現在は全国11箇所に支部があり、患者と家族同士の交流の場を作り、労災認定や環境災害の救済のお手伝いをしていますが、アスベスト被害はさらに拡大が予想されており、九州においても被害者の掘り起こしと救済の課題は急務で、定期的に相談会を開催しています。
会の活動の柱
- 病気になった者とその家族同士の交流の場づくり
- 原因を明らかにすることを通じて、労災保険の適用あるいは環境災害としての救済のお手伝い
- 患者と家族のおかれる実情を十分調査し、医療関係者と行政関係者と関連する企業へその声を伝える。
皆様へのお願い
私たちの活動にご理解をいただき、アスベスト疾患の患者さんがいらしたら、この会の存在をお伝えいただけないでしょうか。患者さんとその家族で作る会です。同じ思いを共有できる仲間として、救済のお手伝いが出来る会としてご紹介下さい。 (関連記事はこちら)