福岡和白病院は11月13日、豚の心臓を使って高校生に執刀を体験させる「ヤングハートセミナー」を開いた=写真。
高校生に外科医を目指す動機付けをするのが目的で、伊藤翼院長ら8人の医師や職員が対応した。
この日集まったのは、福岡高校、新宮高校、香住丘高校、宗像高校の1年生から3年生まで、それぞれ4人ずつ計16人(男子6人、女子10人)で、午前中1時間ほど伊藤院長から講義を受け、初めて白衣に腕を通した。
施設見学のあと午後から実習があり、糸の結び方や縫合練習のほか、鶏肉を使って超音波メスの使い方を、岡崎幸生心臓血管外科部長と樋口真哉外科医長、高木淳医師から習ったあと、2人1組となり、大人の握りこぶしより大きい豚の心臓の一部を実際に切り取り、縫い合わせた。
そばで見学していた母親の1人は、「医療の道に進みたい娘の夢がかなえばうれしい」と言いながら、切開された心臓をこわごわ見ていた。
同院医療連携室の松下浩二室長代理は「今後もいろんな企画を立てて、地域に根ざしていきたい」と話している。