日本の美容医療に将来はあるか。2つの「美容外科学会」統合の気運
=もはや放置できないデメリット=
「抗加齢美容医学をきわめる」をテーマに、第34回日本美容外科学会総会(大慈弥裕之会長=福岡大学医学部形成外科学教授)が9月29、30日の両日、グランドハイアット福岡で開かれた。若返り療法、抗加齢美容医療、美容外科の医療安全管理まで幅広く取り上げ、日本に2つある「美容外科学会」の行く末も、特別シンポジウムで語られた。
四氏は異口同音に「同じ名前の学会が2つあるのは弊害でしかない」と語った。
眼科医でもある吉田統彦衆院議員は、学会が1つにまとまれば美容医療の質が担保され、美容外科に関する国民の意識を高める。診断基準やガイドライン作成、提言などに重みが増し、行政や政府、医師会への政治的交渉力を生むと利点を列挙、今の状態は好ましくないと述べた。
美容医療ジャーナリストの南美希子さんは、タレント志望の少女が、顔を変えるためにヒアルロン酸を注入し、その影響で母親も同じことをするケースがあり、医療現場のモラル向上を求めた。
両学会は水面下で統一のための担当者が交流を重ねており、学会の世代交代が進んだ時期をにらんで統一する予定になっている。