「挫折」を「試練」が乗り越えた

  • はてなブックマークに追加
  • Google Bookmarks に追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • del.icio.us に登録
  • ライブドアクリップに追加
  • RSS
  • この記事についてTwitterでつぶやく

桑田真澄さんが特別講演

桑田真澄さんが特別講演

第37回日本整形外科スポーツ医学会学術集会(岩本幸英会長=九州大学教授)が9月23、24日、福岡国際会議場で開かれた。23日のイブニングセミナーでは、元読売ジャイアンツの桑田真澄さんが、先着順で席を確保した500人あまりの医療従事者にスピーチを行なった。
桑田さんは、野球人生における「裏と表の努力の両立」を強調。大きな挫折を乗り越え、野球で人間力を培ってきたと語った。スピーチのところどころで会場に質問を投げかけ、回答者にサイン入り色紙をプレゼントした。

桑田さんの言う「裏」とは3度の挫折のこと。
1度目は小学生時代。野球が上手すぎて上級生からいじめられ、野球をやめた。
2回目の挫折は中3の時。同じ大阪出身の清原選手と出会い、体格の大きさに驚いて、「自分は小さいから何をやってもだめ」とコンプレックスを抱くようになり、すべてに自信を失った。
PL学園に入ってもメンバーになれそうもなく、1年生の5月に、「自分が来る学校ではなかった、転校させてほしい」と母親に訴えたが、「この先なにが起るか分からないのに、あきらめちゃだめ」と、聞き入れてもらえなかったという。
3度目はプロ野球の選手になった時。ほかの選手との実力の差を知り、野球界をやめてほかの職業に就こうかと考えたこともあった。
そんな時に「試練」という言葉に出会い、この言葉が23年間のプロ野球人生で、常に背中を押してくれた。
40歳でメジャーに挑戦したのも、「自分の人生だから恥さらしでもかまわないと思ったから」。そして「本物に触れる大切さを実感してほしい」と、PL時代や読売ジャイアンツ時代、パイレーツ時代のユニフォームとグローブなど5種類を披露、会場の5人をそれぞれ壇上に上げて実際に着けさせてみせた。また清原選手のユニフォームを、大柄な人に羽織らせ、会場をわかせた。
結果がすべての世界で成果を残せたのは、実力にプラスアルファがあったからとも話し、「ほかの選手に実力が10あるとすれば自分は6しかない。あとの4は、毎朝6時に起きて学生寮のトイレ掃除や庭のごみ拾いを続け、シャドウピッチングも欠かさなかった」と述べた。
さらに「自分と同じ関節の故障で手術をした小学生がいるのを知ると胸が痛む。スポーツ医学が発達した現在では、子供たちをスポーツチームに残留させることは大事だが、止めるのも大事」と呼びかけた。
質疑応答の場で会場の医者が「チームドクター経験がなく、けがや故障をした子どもの保護者から話を聞いてもらえないことがあった。これからも講演で『止める勇気』を広めてほしい」と訴え、桑田さんは、「ここに集まった医師と私は仲間同士。子供たちが故障や怪我をしないためのルールを共に勉強していきたい」と語った。
ユニフォームはもう着ないのかとの質問には、「今は軟式野球の全国大会を応援したり、福島に出向いたりしている。2、3年後にはユニフォーム姿が見られると思う。夜寝られないくらい野球が好き。死ぬまで野球に関わっていたい」と話した。
講演のあと、抽選に当選した25人にサイン入りボールを手渡し、握手を交わした。


九州医事新報社ではライター(編集職)を募集しています

九州初の地下鉄駅直結タワー|Brillia Tower西新 来場予約受付中

九州医事新報社ブログ

読者アンケートにご協力ください

バングラデシュに看護学校を建てるプロジェクト

人体にも環境にも優しい天然素材で作られた枕で快適な眠りを。100%天然素材のラテックス枕NEMCA

暮らし継がれる家|三井ホーム

一般社団法人メディワーククリエイト

日本赤十字社

全国骨髄バンク推進連絡協議会

今月の1冊

編集担当者が毎月オススメの書籍を紹介していくコーナーです。

【今月の1冊, 今月の一冊】
イメージ:今月の1冊 - 88. AI vs. 教科書が読めない 子どもたち

Twitter


ページ上部へ戻る