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“自分の声でいつまでも”声帯再生の道を拓く

“自分の声でいつまでも”声帯再生の道を拓く

京都府立医科大学 大学院医学研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学
平野 滋 教授(ひらの・しげる)

1990年京都大学医学部卒業。
米ウィスコンシン大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科研究員、京都医療センター気管食道科医長、
京都大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科准教授などを経て、2016年から現職。

 喉頭科学と頭頸部腫瘍学を専門とする平野滋教授。特に、発声や嚥下(えんげ)を担う喉頭の声門部である声帯の再生医療について長らく研究してきた。テノールの歌い手としての顔も持つ「声」のスペシャリストに話を聞いた。

声帯の再生医療について。

 声帯は楽器の弦のようなもの。声帯粘膜が伸び縮みし、振動することで声が出ます。声帯ポリープなど多くの病気には治療法がある一方、声帯劣化に対しては治療のめどが立っていませんでした。劣化とは、使い過ぎによる外傷(声帯瘢痕)や、加齢で起こる萎縮ですね。弦のように取り換えのきかない声帯は再生するしかない、これが最終結論です。

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