九州医事新報社 - 地域医療・医療経営専門新聞社

医療と法律問題65 ~肺血栓塞栓症~

医療と法律問題65 ~肺血栓塞栓症~

九州合同法律事務所  弁護士 小林  洋二

 前回に引き続き、術後の経過観察が問題になった事案。

 B病院で脊椎側弯症の手術を受けたAさん(40代女性)が、呼吸苦を訴えるようになったのは、退院も間近に迫った術後14日目の朝でした。

 午前9時ごろ、「今日はきつくて酸素が足りない感じがします」、午後1時ごろには、「きつくて歩けそうにありません」との訴えがカルテに記載されています。また、顔色不良、両手指蒼白、手先冷感といった症状もありました。経皮的動脈血酸素飽和度は90%台前半を推移し、1分間120~130という頻脈もみられました。

記事に関する感想・コメントはこちらから

このフォームに入力するには、ブラウザーで JavaScript を有効にしてください。
名前
メニューを閉じる