九州医事新報社 - 地域医療・医療経営専門新聞社

「必要とされる病院」はなぜ実現できたか?

「必要とされる病院」はなぜ実現できたか?

一般社団法人 巨樹の会 鶴﨑 直邦 理事長(つるさき・なおくに)
1975年九州大学医学部卒業。小文字病院外科部長、福岡和白病院副院長、
医療法人財団(現:社会医療法人財団)池友会理事長などを経て、2009年から現職。

一般社団法人 巨樹の会 新武雄病院 藤田 博正 院長(ふじた・ひろまさ)
1972年慶應義塾大学医学部卒業。産業医科大学第二外科学講座、独ミュンヘン工科大学留学、
久留米大学医学部外科学講座教授などを経て、2018年から現職。

 地域医療を支える公立病院は多くが厳しい経営状況に直面している。2000年に開設した武雄市民病院も例外ではなく、赤字は累積で10億円超。市は「抜本的な経営改革」として民間への移譲を決断した。2010年に「巨樹の会」が運営する「新武雄病院」として再出発。およそ10年で強固な経営基盤を築き上げた。成功の背景には何があるのか。鶴﨑直邦理事長、藤田博正院長に聞いた。

―移譲前の状況を教えてください。

鶴﨑直邦理事長(以下、理事長) 武雄市民病院は医師の不足によって救急医療体制を維持できなくなり、一部の患者は佐賀県嬉野市や佐賀市、あるいは長崎県佐世保市など、市外の医療機関に搬送されていました。機能は慢性期医療が中心で、補助金を交付されていたものの、それを上回る赤字が続いていたのです。

記事に関する感想・コメントはこちらから

このフォームに入力するには、ブラウザーで JavaScript を有効にしてください。
名前
メニューを閉じる