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「傷痕のケアは心のケア」物理的刺激を治療に生かす

「傷痕のケアは心のケア」物理的刺激を治療に生かす

日本医科大学形成外科学教室
小川 令 主任教授(おがわ・れい)

1999年日本医科大学医学部卒業、2005年同大学大学院修了。
米ハーバード大ブリガムウィメンズ病院形成外科組織工学・創傷治癒研究室研究員、
日本医科大学形成外科准教授などを経て、2015年から現職。

 細胞には重力をはじめ物理的な力を感じる仕組みが備わっており、加わる力によって組織の形態や遺伝子発現を変化させるという。日本医科大学形成外科学教室の小川令主任教授は、このメカニズムを研究し、新しい形成外科技術の開発を進めている。

―研究の概略を。

 傷痕はいくつかの種類に分類されます。その一つにケロイドがあります。例えば、子どもの腕のBCGワクチン接種の傷がだんだん大きくなり、引き伸ばしたような縦長のケロイドになることがあります。この傷痕に横方向の切り込みを数カ所ジグザグに入れる、形成外科の手術方法の一つ「Z形成術」を施すと、1年ほどできれいに治ります。

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