医療法人八宏会 有田胃腸病院 白水 章夫 院長

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消化器専門病院に転換期リハビリ病棟を開設

【しろみず・あきお】
1990年大分医科大学医学部(現:大分大学医学部)卒業。九州がんセンター、中津市民病院外科部長、大分赤十字病院外科部長などを経て、2017年から現職。

 長年、消化器疾患専門で運営されてきた有田胃腸病院。病棟稼働率が%程度と低迷する中、稼働率を回復するために取り組んだのが、一般急性期病棟の一部を、リハビリを強化した病棟へと移行する病棟再編だった。それから1年余。地域の需要ともマッチして、軌道に乗りつつある。

白水院長2.jpg

―院長就任後、病棟の再編に取り組まれました。その背景について、お聞かせください。

 2017年4月に着任した当時、この病院の病棟稼働率は30%程度でした。一方で、外来や検査で来院する患者さんは多く、それによって、経営が支えられている状況でした。

 消化器の専門病院ですから、それ一本でいくのか、それ以外にも踏み込むのか。94床というベッド数をどのように運用していくのか、とても悩ましい問題を抱えていました。

 入院患者さんは少なく、消化器分野だけで増加を狙うのは困難でした。そこで2017年冬、32床を消化器疾患の患者さん以外にも開放することに決めたのです。地域の需要があること、リハビリスタッフの採用のめどもあったことから、高度急性期病院での治療を終えたものの、在宅復帰は難しい患者さんを受け入れる「リハビリ・療養」病棟に決定。2018年4月に理学療法士3人、作業療法士1人、看護職人で運用を開始しました。

 94床あるものの、もともとの病室が狭いため、3人部屋を2人で使用。実質は、ほぼ満床状態です。地域医療連携室のスタッフも活発に動いており、地域の中核病院からの受け入れも増えています。病院と施設の間の「懸け橋」として、機能し始めている実感があります。

―病棟再編の構想は順調に進んでいるということでしょうか。

 まずは方向性を見極めるために、手さぐりで進めてきたというのが正直なところです。2年目になる今年は、病棟の運用を軌道に乗せたいと思います。来年、結果が伴ってくれば病院の建て替えも検討していくことになるでしょう。

 内視鏡検査・治療の件数は、上部、下部含めて、年間およそ1万件に上っています。大分市内だけでなく、市外からも来院される方がおり、当院の大きな強みです。

 内視鏡による検査は、昨年5月から予約制にしました。同時に健康診断、がん検診の充実も図っています。日本消化器内視鏡学会の指導医3人、専門医2人と充実した布陣で、正確性が高く患者さんの負担も少ない検査を目指しています。

 ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)の感染が見られた患者さんに対しては、除菌も実施しています。 低侵襲手術にも力を入れています。胃がん、大腸がんの手術のうち8割ほどは腹腔鏡下で実施。胆石の手術は、100%、腹腔鏡下で行っています。

―今後についてはどう考えていますか。

有田胃腸病院外観.jpg

 現状に満足せず、常に「もう一歩先」を考えていきたい。診断や治療の技術をどうやって磨き、高めていくかを考え、スタッフ全員で追求していきたいと思います。

 また、「働き方改革」に伴い、当院の診療体制や勤務シフトについても検討していく必要があると思っています。

 現在は、土・日曜に診療を受け付け、火曜日と祝日を休診にしています。働き盛りの世代の受診の遅れなどを防ぎたい、土日しか休みがない人にも検査や治療を受けてほしいという思いで実施していますが、医療職の負担は大きくなっているのが現状です。

 時代が変わり、企業も、休みが取りやすくなる方向へと少しずつ変わってきています。現状に合った形への変更と、適切なタイミング、方法での地域の方に対するアナウンスが、大事だと思います。

医療法人八宏会有田胃腸病院
大分市牧1-2-6
TEL:097-556-1772(代表)
https://www.arita-hp.or.jp/


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