一般社団法人巨樹の会 所沢明生病院 鈴木 昭一郎 院長

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50床で年3000超の救急患者を受け入れる

【すずき・しょういちろう】
1982年防衛医科大学校卒業。自衛隊札幌病院外科医官、陸上自衛隊東千歳駐屯地医務室、医療法人新医療会所沢明生病院を経て、1996年から現職。

 東京都のベッドタウンである所沢市。小手指地区には椿峰ニュータウンがあり、その一角で所沢明生病院は2次救急病院として地域医療を支えている。今後の地域医療を見据えて、新たな戦略計画があるという。

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―病院の変遷、特徴を。

 当院は、1989(平成元)年に200床の一般病院として設立された、まさに「平成とともに生きてきた病院」です。その後、施設基準の改正などに伴い、病床を153床まで減らして経営を続けました。

 しかし、2009年には経営組織を再編成する必要が生じたため、カマチグループの一員となり、42床(2013年に50床へと増床)の2次救急病院として生まれ変わりました。その際、リハビリテーション部門を「明生リハビリテーション病院」(所沢市東狭山ケ丘)として独立させています。

 再スタートした当初は、医師は私と内科医の計2人のみで大変苦労しました。人的・経営的な面でカマチグループのサポートを受けながら、施設の充実、人材確保などに努めた結果、現在では内臓・骨・神経・血管などの専門医がそろい、多種にわたる疾患の受け入れ、緊急手術ができる体制が整っています。

 また、ICUと同等の機能の部屋をつくり、ICU管理と同レベルの看護師の育成にも力を入れました。

 当院は所沢市の西地区はもとより、隣接する東京の都下エリアからの救急搬送も受け入れています。そのうえ、カマチグループ創設者である巨樹の会の蒲池眞澄会長のモットーである「断らない医療」を目指しているため、わずか50床でありながら、年間3000件以上の救急搬送件数、約1300件の手術件数を扱っています。

 これだけの数の救急患者さんに質の高い医療を提供するには、スタッフの日々の研鑽(さん)が欠かせません。それぞれの専門知識を深めることが重要であり、そのための勉強会が各部門、院内、さらにカマチグループ内で行われています。

―地域に根差した救急病院としての役割について。

 ベッドコントロールをうまく行い、早期治癒・早期退院させることがきわめて重要です。

 幸いにも、当院には救急病院になる以前からリハビリ部門があったため、術前・術後のリハビリ導入による早期離床のノウハウを持っています。この強みがあるからこそ、少ない病床数で多くの救急患者を受け入れることができているのだと思います。なお、現在の平均在院日数は8日です。

 「明生リハビリテーション病院」との連携も大きな強みです。もともと同じ病院でしたので、患者さんが明生リハビリテーション病院に転院した後も、当院の医師が出向いて治療経過を確認したり、双方が集まって症例検討会を行ったりと、密なコミュニケーションがとれています。

 その他の転院先としてグループ内の病院、地域病院などがあり、連携室のスタッフが患者さんのニーズに合わせて医療機関と連携をとっています。

―今後の展望は。

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 現在、行政に増床を申請しています。当院にはかつて病棟として使っていたフロアが残っているため、申請が認められれば、ただちに改装できる状況にあります。医師やスタッフの確保については、グループ内のサポートが可能ですが、当院としてもリクルートを進めています。

 これまでは、外科医の確保に努めてきましたが、今後は、糖尿病や高血圧などの慢性期疾患の専門医も必要になると考えています。

 将来的には、この地域に新病院をつくって、より多くの患者さんを受け入れる構想もあります。現在も、これからも、また病床規模がこのままでも、増床して規模を拡大できたとしても、目指すところは地域住民により質の高い医療を提供することなのです。

一般社団法人巨樹の会 所沢明生病院
埼玉県所沢市山口5095
TEL:04-2928-9110(代表)
http://www.meisei-hp.jp/


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