和歌山県立医科大学 宮下 和久 理事長・学長

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創立80周年へ向け、ダイナミックに進化

【みやした・かずひさ】
1978年和歌山県立医科大学卒業、同公衆衛生学講座入局。中央労働災害防止協会・労働衛生検査センター健康開発室長、和歌山県立医科大学教授、同医学部長、副学長などを経て、2018年から現職。

 2025年に創立80周年を迎える和歌山県立医科大学。それに先立ち2021年には薬学部が開学する。入学から40年余り、教授として22年もの年月を母校とともに歩み、昨春、法人トップに就任した宮下和久理事長・学長。次のステージに向け、期待を膨らませている。

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― 80周年に向けた第3期中期計画がスタートしていますね。

 一つの柱は薬学部の創設です。2年後の4月開学に向けて着々と準備が進んでいます。これで医学部、保健看護学部、薬学部と、医療系3学部がそろい踏みします。「1+1+1=3」ではなく、それ以上の相乗効果で医療系総合大学として飛躍するチャンスです。

 医学部は紀三井寺、保健看護学部はJRの線路を挟んだ三葛エリアにあり、薬学部は少し離れた市内中心部に建設されますが、有機的な交流を進めていきたいですね。

 教育の充実を図り、総合的な医療人を育成します。そして研究体制の強化を図り、医薬連携で創薬などの最先端研究ができるメリットを打ち出していきます。

 薬剤師の役割は広がっており、地域包括ケアの中でも重要なキーパーソンに位置付けられています。調剤や服薬管理だけでなく、患者さんの健康づくりをサポートできる、地域医療の充実に資する人材の育成を目指します。

 教員に関しては調整中ですが、すばらしい人材に応募いただいていますし、志を持った学生に来てもらうのも非常に楽しみ。地域枠を作り、地元の人材の活用を図っていくことになろうかと思います。

 本学は県立医大ですので、県民医療、地域医療の充実が基盤です。しかし、地域にとどまるのではなく、医学や研究成果、人材育成において世界に発信していくという大いなる志を大事にしたいですね。スローガンは「地域とともに世界に羽ばたく大学」です。

 研究拠点として目下、目指しているのが「臨床研究中核病院」の認定。2018年度末の申請に向け、がんばっているところです。本学のような比較的小規模の施設では人員的にも体制的にも難しいと言われるような挑戦ですが、なんとか実現したいですね。

―地域のニーズに沿った医療体制を整備するための施策「くろしおプロジェクト」について。

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 県内には本学出身の医師が多くいます。ただ、医師数を見ると、和歌山市を含む県北部は恵まれている一方で、南部は充足しません。県内唯一の医学部で、医師を育て、地域に送り出す大学として、医師派遣をいかに合理的に進めるのか。その打開策の一つがこのプロジェクトです。

 従来のように中堅の講師や准教授が基幹病院に出向する際に、いったん大学の教員を辞めて病院に就職するとなると、地理的な面もさることながら研究者として空白期間ができることもデメリットとなり得ます。そこで派遣先の自治体に本学に寄付講座を開設してもらい、その寄付講座に所属する講師などを病院に派遣するシステムです。

 人件費は大学から支払うので、研究者としての身分が保障できる。基幹病院の部長などを併任しつつ、学会活動ができます。医局は、その間に新しい講師などを据えることも可能。受け入れ側の病院も支出負担を増やすことなく臨床レベルを上げられる。有能な教員がいることで、本学で研修を終えた若手が次にその病院で研鑽(さん)を積みたいと思う、という流れもつくることができます。

 まだ試験段階ですが、早ければ今春、始動する見込みです。対象となる医師がおり、病院側の事情ともマッチして...と、いくつかの関門があるので少し時間がかかるかもしれませんが、活用されることで地域医療の充実につながれば喜ばしいですね。

和歌山県立医科大学
和歌山市紀三井寺811-1
TEL:073-447-2300(代表)
http://www.wakayama-med.ac.jp/


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