浜松赤十字病院 奥田 康一 院長 

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地域とのつながり密に頼られる病院を目指す

【おくだ・こういち】
1980年慶應義塾大学医学部卒業、同外科学教室入局。同助手、同大学医学部客員助(准)教授、浜松赤十字病院副院長などを経て、2011年から現職。

 1938年3月、9床の「日本赤十字社静岡支部浜松診療所」として開設。80年の歴史を重ねる中で「頼られる病院」の確立に努めてきた。浜松赤十字病院の「いま」について、奥田康一院長に聞いた。

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―各機関や地域とどのようなコミュニケーションを図っていますか。

 日本赤十字社の大きな特徴の一つは「災害救護」です。定期的に実施している防災訓練はもちろん、日ごろから市民や病院、行政、医師会が相互に密なコミュニケーションを図っています。やはり「顔の見える関係」を築くことが重要だと感じています。

 2018年11月に「日赤フェスティバル」を開催しました。イベントの一環として、消防の協力を得て煙体験ハウスを用意。市民のみなさんに、万が一火災が発生した際、落ち着いて避難する訓練を体験してもらいました。

 当院や医療を身近に感じてもらうために、ほかにも日赤フェスティバルではさまざまな催しがあります。

 例えば小・中学生を対象にした「医師模擬体験」では、電気メスで鶏肉を切ったり縫合したり。普段はなかなかできない体験に、喜ぶ子どもたちの笑顔が非常に印象的でした。

 こうした地域との交流が、将来、医療者を目指す人を増やすきっかけになればうれしいですね。

―「地域完結型医療の実現」に注力されています。

 2016年に、53床の地域包括ケア病棟を開設しました。急性期の治療を終えた患者さんを中心に、運動機能の向上を目指してリハビリテーションなどを行っています。

 また、患者さんのご家族のニーズが高まっているレスパイト入院にも対応します。これらの取り組みは、当院が地域包括ケアシステムの中で果たしていくべき重要な役割の一つです。

 当院の地域包括ケア病棟では「バックベッドシステム」を運用しています。往診での診療を受けている患者さんの中から、緊急入院による治療の可能性のある方を事前に登録。必要に応じて当院で受け入れる仕組みです。

 治療後は、基本的に再びかかりつけ医の先生が患者さんを診ます。終末期の患者さんの場合、当院が看取(みと)ることもあります。

 2007年、当院は浜松市中区から現在の浜北区に移転しました。浜松赤十字病院の役割、地域の医療機関の役割について、理解を求めてきました。「機能分化」の構築は順調に進んでいます。目標とする地域で完結できる医療の実現に少しずつ近づいていると思っています。

―診療面の強みはどのような点でしょうか。

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 当院は312床の中規模総合病院です。「なんでもそろっていて、すべてが高品質」というデパートのような存在になることは難しいでしょう。そこで、主に「外科」「整形外科」「循環器内科」の底上げに努めています。

 外科では消化器がんや乳がんを中心に、患者さん一人一人に適した治療を目指しています。

 整形外科では、人工関節置換術の症例数が年々増加しています。全国にある赤十字病院の中でも上位の実績で、「ひざ関節センター(仮称)」オープンの計画も進めています。

 循環器内科の領域では増え続ける急性心筋梗塞や狭心症に対して、ステントを用いたカテーテル治療がメインです。睡眠時無呼吸症候群(SAS)に関しては俵原敬副院長が中心となり診断、治療と並行して、糖尿病、高血圧、心臓血管疾患の管理も行っています。

 静岡県北部の医療需要を広くカバーしながらも、市民にとって「浜松日赤に行けばなんとかなる」と頼りにしてもらえる病院としてあり続けたい。

 同時に、医療の質を維持しながら、勤務のあり方を見直し、職員にとって働きがいのある病院を目指していきます。

浜松赤十字病院
静岡県浜松市浜北区小林1088-1
TEL:053-401-1111(代表)
http://www.hamamatsu.jrc.or.jp/


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