福岡県地域精神保健協議会(松田峻一良会長)は11月28日、「電話相談実務者研修会」を福岡県春日市の県精神保健福祉センターで開いた。県や市町村、病院で電話相談などに携わる相談員、保健師、精神保健福祉士、社会福祉士など54人が参加した。
九州情報大学の林幹男副学長が「電話相談の実務〜相談員の手応えにみる課題と工夫」と題して講演。電話相談員に求められる役割をまっとうするための課題として①担当者を担う覚悟②利用者(相談者)から相談員への依存・攻撃などの本意の理解とアプローチ③限界設定④相談員のストレスケアとメンタルヘルスなどを挙げ、説明した。
その後は、参加者全員を8班に分けて、「自殺願望のある相談者」、「繰り返しの長電話や常連の相談者」、「性的なことを聴いてくる相談者」、「罵倒・怒り・興奮を伴う脅迫的な相談者」などへの対応について各グループで協議した。
終了後52人から集まったアンケートでは86.5%に当たる45人が「大変良かった・良かった」と回答。自由記載では「グループワークのアプローチが丁寧でディスカッションしやすかった」「他の機関の方と情報共有し、困難な電話への対応をきくことができて良かった」「自分の悩みやみなさんの悩みをきいて話をすることで、自分自身の業務の難しさ、やりがいを感じた」などの意見があった。(情報提供:福岡県地域精神保健協議会)