順天堂大学医学部附属静岡病院 三橋 直樹 院長

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未来を見据えた医療で活気ある病院であり続ける

【みつはし・なおき】
1973年東京大学医学部卒業、同産婦人科入局。1981年同大学学位取得(医学博士)。スウェーデンカロリンスカ研究所留学、東京大学医学部産婦人科講師、順天堂大学医学部産婦人科助教授などを経て、2011年から現職。

 静岡県東部地域の医療における中核を担う順天堂大学医学部附属静岡病院。産婦人科領域では、2008年、県東部の総合周産期母子医療センターに指定された。同院に産婦人科が開設されて2018年で20年が経った。責任者を務めてきたのは三橋直樹院長だ。

―産婦人科のスタートから関わっている。

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 1998年6月に産婦人科を開設しました。幸運だったのは、当院にはすでに新生児センターがあり、NICUも整備されていたことです。新生児センターがあるおかげで、ハイリスクの出産にも対応できるという心強さがありました。

 また、産婦人科と小児科の連携が初めから大変うまくいっているのも大きな強みとなりました。

 母体搬送する場合、一般的に産科は小児科の状況を確認の上、受け入れを進めます。当院では、小児科の責任者が「すべてのケースで小児科に確認する必要はありませんから、産科の判断で、できるだけ受け入れてください」と理解を示してくれました。

 これは産科としては大変有難い体制でした。麻酔科も大変協力的で、深夜帯の帝王切開にも快く対応してくれます。診療科の連携によって、それぞれの力がさらに引き出されていると思います。

 開設した当初は分娩件数が年間300件程度になればと計画していました。予想を上回り、翌1999年に達成することができました。現在は年間900件程度のお産を扱っています。

 産婦人科開設から10年後の2008年に「総合周産期母子医療センター」に指定されました。

 大変栄誉なことです。順天堂大学グループには本院も含めて六つの病院があります。総合周産期母子医療センターに指定されているのは当院だけです。

―新棟の建設計画が進行しています。

 新生児センターが入っている建物が老朽化。建設から40年を超えており、広さも十分とは言えません。高度医療機器を導入するのもなかなか難しいのです。

 新棟の建設が決定し、準備を進めています。2019年1月に着工予定で、手術室の拡充や総合周産期母子医療センターの移転を計画しています。

 2018年11月、現在の手術室にダビンチを導入しました。手術室のスペースにあまり余裕がありませんでしたが、設置するための環境を整えました。

 新しい建物が完成すれば、ハード面での問題は解決できると思います。新棟は2024年の完成を目指しています。

―来年春で院長を退任されるそうですね。

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 静岡県は、10万人当たりの医師数が全国平均以下。40位台と低迷しています。特に、県東部は西部と比較すると医師確保が難しい現状があります。

 高齢者の増加によって人口構造も急速に変化していくでしょう。この10年の間に、当院がどのような方向性で病院を運営していくか、しっかり検討しなければなりません。特に産婦人科の場合、毎年およそ1%ずつ分娩数が減少しています。考えるべき課題は少なくないのです。

 また、高齢化の進行によって女性の腫瘍の増加やQOLに配慮した「女性医療へのニーズ」が高まっています。これらの分野にもしっかりと対応していかなければならない。

 この分野では婦人科だけではなく、「高齢者医療センター」のような考え方で内科、整形外科、麻酔科など、他科と連携した診療体制で進めていくという考え方もあります。この場合にはコアになるような人が欠かせません。

 当院は県東部の地域医療を支える病院としての役割もありますが、同時に若い医師たちに教育の場を提供する立場でもあります。

 10年後の「その先」を見据えた医療を描き、研修医が多く集まってくるような活気ある病院であり続けてほしいと思っています。

順天堂大学医学部附属静岡病院
静岡県伊豆の国市長岡1129
TEL:055-948-3111(代表)
http://www.hosp-shizuoka.juntendo.ac.jp/


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