医療法人東恵会 近藤 東臣 理事長

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快適で安全なお産の歴史をしっかりと受け継ぎたい

【こんどう・はるおみ】
1966年岐阜大学医学部卒業、名古屋市立大学医学部産婦人科学教室入局。1971年同大学院修了(医学博士)。名古屋市立大学医学部産婦人科学教室医局長、医療法人東恵会星ケ丘マタニティ病院院長などを経て、2006年から現職。

 1978年開院。妊産婦の思いを第一に「安全で快適な分娩」を追求し、小児科や心療内科の開設、生殖医療への取り組みなど、ニーズに応じたさまざまな変化を重ねてきた。40周年の節目に、近藤東臣理事長は何を思うのか。

―開院時を振り返っていかがでしょうか。

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 私が大学を卒業した頃は合計特殊出生率が2人を超えており、どの産院でもお産が盛んでした。

 しかし、多くの産院は今ほど入院環境への配慮が行き届いておらず「部屋は汚い、食事はまずい、職員は怖い」という状態でした。

 お産とは、女性の一生における命を懸けた大事業です。だからこそ、最大限に心身をいたわることができる「妊婦さん本位」のお産をしたい。私はそう考えるようになりました。

 ある病院で産婦人科部長に就いたものの、私が理想とするお産を実現することはできませんでした。そうして「自分がトップの組織で取り組まなければ難しい」という考えにたどり着き、1978年に当院を開院したのです。

―力を入れた点は。

 入院中はきれいな部屋、おいしい食事などアメニティーを充実させました。医療では妊婦さんの意思を尊重して、痛みを和らげたい方には無痛分娩を提案し、難産で妊婦さんの体力が低下した際は帝王切開などの医療介入も選択します。

 妊婦さんの状況や要望に応じて、できる限りの「やさしい出産」を提供したいと考えています。

 妊娠合併症や新生児医療にも対応できるようになりたいと考え、およそ10年かけて、内科、小児科、心療内科を整備しました。

 心療内科を開設したことで、産前のパニックや産後のマタニティーブルーへの専門的なフォローなど、さらに安心を届けられるようになりました。小回りが利く点は、当院の強みの一つだと思います。

―不妊治療に取り組み始めたきっかけは。

 不妊治療専門施設から当院へ紹介されてくる妊婦さんの中には、大きな子宮筋腫がある方、胎児に染色体異常のある高齢の妊婦さんなども少なからず見受けられます。

 不妊治療から妊娠・出産まで、トータルにケアすることができればと考え、2000年に生殖医療センター(高度不妊外来)を設立しました。以降、多くの患者さんが当院での不妊治療を経て、妊娠・出産されました。

 産婦人科一筋で医療と向き合ってきた私の経験に基づいて言えば、やはり妊娠・出産の一つのラインは35歳だと思います。医療技術が進歩したとはいえ、子どもが欲しいと望まれている若い方は時期をしっかりと考えていただきたいと願っています。

―再生医療科について教えてください。

 名古屋大学歯科口腔外科の研究グループと連携した再生医療科(歯科口腔外科・形成外科)では、歯槽骨移植と「しわ」の治療などに取り組んでいます。

 これらは歯槽骨の幹細胞を培養して行う自己細胞の再生治療法です。拒絶反応が少なく、しわの治療においては効果の持続期間が長いことを特徴としています。再生医療の導入には、不妊治療のための「細胞培養室(CPC)」が役立ちました。

 歯科口腔外科では、上顎または下顎のすべての歯がない方を対象に、4本ないし6本のインプラントで義歯を固定する「オール・オン4」という特殊な治療も行っています。

―今後の目標は。

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 開院40周年を迎え、各科の科長は、みんなほぼ私と同世代です。「そろそろ後継者のことを考えなくては」と話しています。

 長く使用してきた建物のリニューアルをはじめ、当院が受け継いできたものをもっと発展させ、次の世代に手渡したいと思っています。現在の私にとって最も大きな目標です。

医療法人東恵会 星ケ丘マタニティ病院
名古屋市千種区井上町27
TEL:052-782-6211(代表)
http://www.toukeikai.com/


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