今月の1冊 - 86.お騒がせモリッシーの人生講座

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上村 彰子
イースト・プレス240頁1800円+税

 シンセサウンド全盛期の1980年代に咲いた、ポストパンクのあだ花―。そう形容されることも多い英マンチェスターのバンド「ザ・スミス」。一般的な知名度がどれほどかはまったく分からないが、バンドを率いたボーカルのモリッシーが本書の主人公。

 なお、モリッシーは2004年のフジロックフェスティバルに大トリとして出演予定だったもののドタキャン。代役としてステージに登場したのは、ものすごいテンションで歌うそっくりさんバンドだった。私はそれを呆然と眺め続けたオーディエンスの一人だ。

 熱狂的モリッシーファンであるライターで翻訳者の上村彰子氏が、彼の文学的な歌詞や無数のお騒がせエピソードを通して、設定した各テーマ「学校」「音楽」「ザ・スミス」「性と愛」「居場所」「ファッション」「生と死」「社会」の本質を浮かび上がらせようと試みる。

 やたらと陰鬱とか気難しいとか変わり者とか言われるモリッシーだが、ときに背中を押してくれるような言葉を放つ。「生と死」の章だ。

 「アクションが私のミドルネーム/もう1秒たりとも無駄にできない/葬儀人と待ち合わせした日は皆にくるんだ/その約束は破れない」(Action Is My Middle Name)

 誰にでもいつか「死ぬ日」が必ず訪れるわけで、それならすぐに行動すべきじゃないか。そんな力強いメッセージに引き込まれ、上村氏は迷うことや面倒なことがあると「私のミドルネームはアクション!」と言い聞かせているという。昔から「座右の銘」がほしいと思っているが、まだ出会えていない。なんとか2018年内に。(瀬川)


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